夜久弘編集のCOMICばく最終号。つげ義春の漫画が最後に掲載された雑誌。
つげが書けなくなって、神経症の昂進により、雑誌は終わった。
当時、つげの新作と知り1号から買い揃えたが、登山に一生懸命だった頃、2号ばかり買い損なっての休刊だった。その2冊が欲しくなり、ようやく最終号を入手。そこには、つげの漫画はなく夜久によるインタビューのみ。そう原稿を落としたようなのだ。
そのインタビューが面白い。相変わらずのつげ義春の貧乏話、不安神経症話。漫画より面白いかもしれない。最近、講談社から再刊された『つげ義春日記』のインタビュー版。10ページ以上に渡っている。
それにしても、つげ義春が21世紀を20年過ぎた今も健在で、神経症完治。フランスまで出かけた、なんて、その頃には考えられなかったな。マキ夫人が早々に亡くなったこともあわせ。
残念なのは、他の作品の打ち切り。つげ忠男の無頼モノ連載が惜しい。その後は、どうなったのだろうか。