やはり常にこれが頭の中を駆け巡る。まあ、それが楽しいのだけど。引き続き、嶋護本を愉しむ。
嶋本に記載されているコロンビアのColumbia 30th Sreet Studioでの録音が聴きたくなった。と、同時に1960年代前半の愛聴盤であるザイトリンのコロンビア盤が気になった。しかしレコードにcreditが記載されるのは、もっと後のこと。うまい具合にカスクーナのMosaicで、コロンビア・スタジオ録音のre-issueがあった。
調べると、一番好きなCathexisだけがColumbia 30th Sreet Studio。あとはLAでの収録。
ザイトリンは存命で、彼のサイトにこの頃の記録がある:
https://www.dennyzeitlin.com/includes/DZ_Discography_Thecolumbiayears.inc.php
この作品については明記はないが、スタイグのFlute feverはこのスタジオでの録音で、その音響に刮目したようだ。
さて聴いてみよう。
(1)レコードは1964年当時のプレス(2 eye)。ステレオ盤。
(2)2000年代後半に買ったCDからリッピングした16bit, 44.1kHz音源。
(3)ストリーミング(Amazon HD)の16bit, 44.1kHz音源。
再生は、(1)に対しては、カートリッジはDENON DL103R。McIntoshのC2500、MC30。スピーカはJBL 240TI。
(2)、(3)に対しては、MACmini(2.6GHZ core i5, メモリ16GB, フラッシュストレージ)からMcIntoshのC2500(DAC内蔵)、MC30。スピーカはJBL 240TI。PAから後は上と同じ。CD音源はAudirvanaでアップサンプリングしている。24bit、44.1*4kHz。
レコードの音圧は高い、と感じる以上に、音の透明感が美しい。と書くとECMっぽいが、残響は最小限。ピアノの音の輪郭がしっかりしている。さてCDでは、音圧は多少下がるのだけど、音量を上げてみると、さほど音圧の違いを感じない。またガーナーのレコードで感じた高音のフィルタリングも感じず、実はどっちでも良いかも、という結論。Amazon HDのストリーミングだけど、CDとの違いは感じなかった。人気盤でも何でもなかったから、手をかけられていない、ことが良いのでは、と思う。
やはりコロンビア盤はいいなあ、を再確認。ECMはこのあたりの音を起点にして、さらにレーベルとしての潤色を指向したのだろうな。
それにしても何回聴いても、良い演奏だ。もう止められない。