K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Gary Peacock in early 1970s, and Japanese Jazz sounds

1970年代の初頭、ピーコックは日本に長期滞在していた。その時のピーコックと日本の奏者(菊地雅章、佐藤允彦、富樫雅彦、村上寛ら)の交歓は、現代ジャズにつながる「ジャズ」という概念の拡大・拡散のヒトコマだったのだろう。

ここで記録されている音楽は初期ECMと比べても勝るとも劣らない「日本の音」がある。ECMがドイツの音である、と同じ意味だ。その日本の音のピースとしてのピーコックがここにある。

日本にも多くの優れた制作者はおられたが、ECMのような強力な個性と美学に支えられた独立レーベルがなかった、ということがドイツとの違いか(TBMは微妙に違うように思っている)。だから統一的にファイリングされず、雲散霧消した感がなくはない。残念だ。

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Mal Waldron: First Encounter (日本Victor)
Jack DeJohnette: Have you heard ? (CBSソニー)
山本邦山: 銀界 (日本フォノグラム)
Gary Peacock: Eastward (CBSソニー)
Gary Peacock: Voices(CBSソニー)
菊地雅章: Poesy (日本フォノグラム)
渡辺貞夫: Paysages(CBSソニー)
Helen Merrill: Sposin' (仏Storyville)
佐藤允彦: サマディ(東芝)