近藤等則のソロ・電気トランペットは最初の頃によく聴いたが、食傷気味になって、聴く気がしなくなっていた。IMAの後、暫く。
そんなことで、地球を吹くのシリーズは全く聴く気がしなかった。亡くなった後、はじめて見た・聴いた、という次第。
曲、映像ともに時間をかけて造られているようだ。スタッフも沢山。だから即興という名を借りた手癖のような音は少なく、「唄モノ」として良く出来たアルバムになっている。IMAも今にして思うのは、あれは近藤等則の唄のバンドで、装飾音としての即興が散りばめたところに新しさ、を感じていたのだろう。ヘンな歌詞で唄うだけでなく、電気トランペットでも唄っていたのだ。ICPオーケストラの来日公演でも唄っていたなあ、と可笑しな光景が思い出される。
そんな彼の唄が良質な形でまとまっている、そんなDVD。
舞台は京都・上賀茂、瀬戸内・今治、沖縄、阿蘇。そこでの交わりはエキセントリックでない彼の姿が映っていて楽しい。沖縄での演奏(日食とともに)での楽しそうな姿に意表を衝かれた。
夏の沖縄。
冬の京都は「雨」