K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Bill Evans: New Conversations (1978) そのゴツゴツした音が

Bill Evans: New Conversations (1978, Warner Bros. Records)
A1. Song For Helen (Bill Evans) 7:43
A2. Nobody Else But Me (Andrew Sterling, Bartley Costello) 4:33
A3. Maxine (Bill Evans) 4:33
A4. For Nenette (Bill Evans) 7:16
B1. I Love My Wife (Coleman, Michael Stewart) 6:39
B2. Remembering The Rain (Bill Evans) 4:24
B3. After You (Cole Porter) 3:35
B4. Reflections In D (Duke Ellington) 7:00
Bill Evans(p, key)
Recording, Mixing engineer: Frank Laico
Mastering Engineer: Stu Romaine
Producer: Helen Keane
Recorded at Columbia 30th St. Studio, New York,
January 26, 27, 28, and 30, February 13, 14, 15, and 16, 1978.
Mastered on the CBS DISComputer™ System, Columbia Studios, New York.

保有は米Promo盤

-------------------------------------------------------------------

この記事を読んだら、聴きたくなった。カートリッジを換えたばっかりだし。接点を磨いて、万全で針を盤に下ろす。当時の米盤って、結構薄くて駄目な時代なんだけど、米WB盤は良質。そして録音のcreditwを見ると、NYのコロンビアのスタジオ。なるほどね。

随分前から持っていたのだけど、どうも多重録音ということに引っ掛かっていて、置いてあった。が、トリガーがかかって聴いてみると、確かに録音がとても良く、ピアノの残響も良く意図的にコントロールされていて気持ち良い。電気ピアノが様々な相手役となって、エヴァンスと会話している。時にはホーンのような厚みを与えている。

何よりも楽しいのは、エヴァンスが強くノッていること。晩年の演奏では時折あるが、脚でタイムをとる、そのゴツゴツした音がライヴのように愉しませてくれる。

緩慢なる自死と云われる晩年だけど、これを聴いていると、音を創る悦びに溢れている、ように思う。ライヴなんかも、そうなんだけど。

そしてエヴァンスの音はエヴァンスでありながら、進化する姿に驚いている。何であの頃、過去の人のように扱われていたのか。不思議な気持ちになっている。

 

New Conversations

New Conversations

  • アーティスト:Evans, Bill
  • 発売日: 2011/01/17
  • メディア: CD