K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2016-01-01から1年間の記事一覧

Jaco Pastorius: Modern American Music...Period! The Criteria Sessions (1974) 驚くべき録音

2014年のrecord store dayで出たアルバムらしいが、知らなかった。1974年にフロリダで録音された、驚くべき録音。 1976年にEpicから出たデビュー・アルバム「Jaco Pastorius」の下敷きとなるデモ。既に1974年にジャコがジャコである音楽をやっていた、という…

里に雪が下りてくる

里に雪が下りてくる時、が近づいている。犀奥の前衛峰まで白くなった。待ちに待った、冬景色をやっと見ることができた。遠くの、雪に覆われた峰を眺める日々がはじまる。そして希なる晴天の休日に、動物の足跡を追いかけながら登る雪原、に思いを馳せたりし…

浅川マキ:ちょっと長い関係のブルース(1985) 新しいカートリッジで聴く

LPレコード終末期、1980年代半ば、の録音は甘い印象がある。溶けるような甘さ、のように感じる。当時のキング・レコードの日本録音Paddle Wheelなんか聴くと、特にそう思う。 このレコードは東芝、吉野金次の録音。スタジオでの録音なのだけど、程よい残響感…

能登へ

仕事で能登に日帰り出張。 金沢に来て、大気の透明度に驚いたが、能登はその比じゃない。 冷たい夕暮れの、日射しの強さに驚いた。

カートリッジを交換(DENON DL103, DL103R)

何年間も普段使いのMCカートリッジを交換してなかった。間違いなく、針はダメ。という訳で賞与の行き先、の一つになった。2台のプレーヤーがあるので、DENON のDL103とDL103R。 今、DL103Rでソ連・メロディア盤のピアノを聴いているが、美音に息を呑んでい…

久々に入手した浅川マキのアルバム2枚

深夜に帰宅したら、浅川マキのアルバム2枚が届いていた。なかなか入手が難しい1980年代のもの。今は焦って集めるようなことをしていない。1年〜2年の期間で考えると、たまに見かける、そんなアルバム。 [2015-12-15記事] 浅川マキのアルバム 細々と集めて…

残照

昨日は実に良い天気であった。 夕刻に所要があって、仕事を離れた。日没から暫くした頃に帰宅すると、西の空が僅かに輝いていた。残照、を愛でた。犀奥の山々も暗く淡い光を放っていた。

Diego Barber: Tales(2014) 現代音楽とジャズの美しい接点

クレイグ・ティボーンのピアノが少し気になって、apple musicやbandcampを聴いていたら、出てきたアルバム。クラシック・ギターとピアノのデュオ。実に美しい音で対話が重ねられる。 このアルバムで基底にあるのは、ディエゴ・バーバーのギターが刻む、ミニ…

野沢美穂(p)&ファビオ・ボッタッツォ(g)のデュオ@もっきりや・今夜

今夜のもっきりや。新潟から来られる野沢美穂(p)&ファビオ・ボッタッツォ(g)のデュオ。結構、ピアノとギターのデュオは好物。古のエヴァンス・ホールまで遡らなくても、最近ではハーシュ・レイジなんかも良かった。という訳で、聴きに行きます。 (忙しくて…

気の乗らない仕事で東京へ

依然、体調に微妙感がある。そんな中、朝一番のフライトで東京へ。気が乗らない仕事なので、体も正直な感じ。今日は何処にもよらない。 はじめてインフルエンザの予防接種を受けてから、体調が優れないのだけど、関係あるのだろうか。

レコードで聴く、ということ (Ruweh, Nakama, ECMなど)

本日、帰宅したらニューヨークのRuweh recordsから、LPレコードが二枚、届いていた。ピアニストの蓮見さんのレーベル。ディジタル音源を聴くと、ボクが平素、最近のECMに感じているストレスを分かってくれているような、清澄で柔らかい音。意識された録音、…

藤本敦夫: BEAT JAZZ (1986) あんまり時代と関係なく活動している人達

なんとくなく重篤な橋本フアンのH松氏の影響もあり、ぼちぼち、このあたりも聴いている。これはレコードで入手。さほど高価ではない。 藤本・橋本によるカラード・ミュージックの続編的なアルバム。現在のUB-Xまで、すっと一直線的に変態を遂げながら、未だ…

不本意な日々だけど、ちょっと辰巳町へ豆買いに

最近は忙しく、仕事をしているか、倒れているか。全く調子が出ない不本意な日々。 先週は過労で倒れる予感が高まったので、週末の出張をキャンセルし、急遽、休暇。寝る。かなり快復したのは日曜午後。 珈琲を切らしていたので、cowryへ。久しぶりにタンノイ…

The Nat King Cole Trio: The Vintage Years (1945-47) 昭和20年のジョージ・ベンソン

これは米国で買った物。$2.10。二束三文とは、このこと。よく売れたレコードは実に安いのだけど、内容が悪い訳じゃない。 ボクは古いジャズも案外好きで、ここだけは亡父の影響かもしれない。といっても、タマにしか聴かないが。中途半端なバップよりは、芸…

12月4日日の出の頃 金沢らしい雲が多い晴れ空

金沢・泉野出町「ガレタッソ」8周年おめでとうございます

前住地の近所にあるバー。ボクが金沢に引っ越す1年弱前に開業。だから、ここが8周年ということは、ボクも7周年を越えて、8年目の金沢になった、ということ。 引っ越してからは、ふらっと歩いて、とはいかないので、深夜まで働いたときの一杯、に行くくら…

夜明け前・夕暮れ前の金沢

体調を崩し、丸々2日、部屋に籠もっていた。12月の金沢とは思えない好天が恨めしい。それでも読みたかった本を一冊読んだし、レコードも聴いたし、かなり満足した休日。 ほぼ復活したので、出かけようか、と思うが、耳元で「もう少し大人しくしたら」、とい…

(ECM1083) Terje Rypdal: After The Rain (1976) 「あの奇妙な味」の世界を静謐に語り続ける

最近、強く思うことは、ジャズがジャズであるその大切な要因は、「奇妙な・違和感のある味」を感じさせることではないだろうか。決して即興とか、グルーヴでも、スウィングではない。フリー・ジャズも口当たり良く、スムースになったハード・バップへのアン…

(ECM1082) Arild Andersen: Shimri (1976) かつての欧州ジャズの脆弱性

アンデルセンの前作のときもそうなのだけど、聴いたときの印象を書くことができなくて、このシリーズ(ECMのレコードを聴く)が滞っている。今回も同じ。一月以上、なんか書く気が起こらなかった。 なぜだろう。確かに美しい音楽なのだけど、それ以上のもので…

ECMのホームページで送料無料(12/4まで)Vinyl records loverは急げ!

ECM

ジャズCDの個人ページBlogの工藤さんや月光茶房の原田さんからの情報で、噂になっていた謎のECMからのリリース、10インチのレコードが遂に正式アナウンスされたと。 でECMのHPを確認すると、12/4まで送料無料。小躍りして、この奇妙な10インチとあわせ、リリ…

鈴木勲:自画像(1980) それは鈴木勲そのもので

当時のキングレコードから出た、レッド・ミッチェルと鈴木勲のアルバムを大いに気に入った。それから暫く、彼の新譜を買った。富樫雅彦や菅野邦彦とのアルバムなど。またTBMのアルバムも少し。 それがお仕舞いになったのは、怪作とも云えるこのアルバム。鈴…

Joshua Redman, Brad Mehldau: Nearness (2011) レコードで聴く愉悦

基本的には、新譜はディジタル音源(CD、ダウンロード)で揃える考えだった。今年、何枚かの新譜をレコードで揃えるうちに「できるならばレコードで」、に変わってしまった。何だろう、この心地よい音は。やはり、何か違うのだ。レコードで聴く愉悦、が確か…

Peter Evans: Destination : Void (2013) SF的な廃墟、のような空間に響く

今年は春先にEvan Parkerを聴いてから、Free Musicへの脳内回廊が開き、思わぬ年になった。今年になって、はじめて聴いた奏者も実に多いのだけど、そのなかでピーター・エヴァンスは「スタイル」的にはFree JazzとかImprovised musicよりも、伝統的なジャズ…

何もしない一日の夕暮れ

南の空:大門から笈まで 西の空:寺町台地 大門:うっすら冠雪が見える 高三郎から笈:こちらにも、うっすら冠雪が見える

ターンテーブルに夕日が射し込んだ

体調が悪く、仕事を休み、部屋で臥せっていた。この1週間、天気は悪く、暗い日々が続いていた。今日は晴天。青空を恨めしく眺めながら、過ごしていた。 夕暮れ、釣瓶落とし、と云われるのが分かるくらい、急速に暗くなる。ふっと、ターンテーブルに夕日が射…

Isabelle Antena: Hoping For Love (1987) 懐かしい80年代

昨日から80年代が懐かしくなった。体調がとても悪く、臥せっているからだろう。今日は仕事を休んだ。 大概のジャズが頭の時間軸のなかにファイリングされていくのではなく、違った「ジャズ・シークェンス」のような中に収まっていくので、そんな時には流行り…

John Escreet: The Unknown (2016) ジャズとimprovised musicの間に在るもの

今朝、Bandcampからダウンロードしたアルバム。$9也。円安傾向なので、1000円超えるが。メンバーを見て、ほとんど衝動的にクリックしてしまった。John Escreet(p), Evan Parker(sax), John Hébert(b), Tyshawn Sorey(ds)だからねえ。今年の欧州でのライヴ。 …

中村達也: Song of Pat (1976) 冷たく燃える音

当時のロフト・ジャズのメンバーやリチャード・デイヴィスと吹き込んだレコード。最近まで知らなかった。CDも出ていたようだ。 今になって聴くとロフト・ジャズも主流派的なジャズそのもので、いまのジャズの中にすっかり溶け込んでいるように思える。これも…

東の空・南の空・西の空

定点観測、結果的には、のような毎日だけど、飽きない。雲多い、11月。 東の空 南の空 西の空

The Necks: Townsville (2007) とても淡いミニマル

The necksが気になって、DLサイトを見ていたら、コレに引っかかった。2007年のタウンズヴィルでのコンサート。と云っても、スタジオ録音と変わらぬ、とても淡いミニマルミニマル。ただただ、ヒタヒタと音が波のように寄せてきて、思わぬ水位まで上がるように…