K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

中島敦作品集(Kindle) その滋味が

『中島敦作品集・31作品⇒1冊』 作者: 中島敦 出版社/メーカー: 中島敦作品集・出版委員会 発売日: 2015/04/14 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る Kindleでフォントを拡大し読むと、老眼にも優しく、とても快適だ。数多くの著作権切れの…

Misha Mengelberg: Four In One (2000) モンクやドルフィーの「奇妙な味」の継承者

ミシャとハンの組み合わせの面白さ、は、伝統的なジャズというよりは、(多分)欧州の路上芸とか大衆芸能に根ざしたような非米的なタイム感覚が起こすジャズとの「摩擦熱」のような感覚だと思う。だから4ビートを叩いても、そこには「奇妙な感覚」が付きま…

蝶ヶ岳山行(写真編)

DAY-1 河童橋から穂高 河童橋から焼岳 明神岳 徳沢。稜線はガスのなか。 DAY-2 ヒュッテ周辺、ガスが時折切れる。 「最近の」頂上 蝶ヶ岳ヒュッテ ブロッケン ブロッケン 蝶槍 横尾への下降中 横尾への下降中、涸沢が見える。 横尾 徳沢 再び河童橋から穂高 …

蝶ヶ岳の山頂の謎(どこだ)

今回、不思議だったのが、山頂が不明瞭だったこと。 持参した1985年頃の山地図では、蝶ヶ岳ヒュッテから北方稜線上にある蝶槍(2664m)が山頂。 昭文社の地図(1985年頃)。蝶ヶ岳(蝶槍)と記載。なにか曖昧。 ところが、近年の地図や現地の標識(最近の地図…

蝶ヶ岳(2677m)へ久々の登山

今年はほとんど登山をしていない。源流域への釣行が、深山への想い、のようなものは深く満たしてくれる、ということが大きい。それに加え、ここ2年ばかり、山へ引っ張ってくれた同行者が今年は不活発、なことも大きいかもしれない。過半が単独行で、長距離を…

Tyshawn Sorey: Verisimilitude (2017) 確かにECMの先に広がる風景を見ているようだ

静寂のなかにある。そしてゆっくりと揺らぐ音の様相は、思いの外複雑で、音全体の骨格のようなものを見せない。といって、遠心力を孕んだ音ではなく、音の粒ひとつひとつがブラウン運動のような不規則と思わせるような動きをみせながら、漂う音の翳のような…

山岳道路を走る(那須)

個人的な備忘。避暑で縁戚と那須湯本へ。久し振り。台風接近の中、天候はまずまずだったので、走りに出る。 湯本から、ロープウェイ乗り場を越えて、峠の茶屋まで。峠の茶屋から降って一軒茶屋、そして湯本に戻る。 標高600m台から1300m台と標高差700mを超え…

The Internet: Ego Death (2015) レコードの気持ちよさ、って何だろう

先週、近所のS君の家で呑んだときに、彼がかけたレコードがコレ。脊髄反射でレコードを注文してしまった。呑んでいたしね。もともと、かなり気に入っていたアルバム。S君が云うように、酒を呑みながら夜中に聴いていると、何とも気持ちがよい。何がいいのだ…

寺下誠: The Great Harvest (1978) 美味しいディスクユニオンの再発シリーズ

寺下誠の名前はグロスマンの凄まじいライヴ、で知った。グロスマンも凄いのだけど、ピアノも凄い。マッコイのドライヴ感そのもので走り抜ける。 それから気になっている奏者。リーダ・アルバムが出ていると知った。レコードが出てくるのをじっと待っていたが…

The Space Baa: spaced out(2016) 気持ち良し

ここ1年くらいで、面白いなって思ったグループはrabbitooなのだけど、space baaも実に面白い。twitterで知って、試聴したのだけど、一発で気に入った。これ、当面のヘヴィ・ローテーション決まり。 初めて知った辰巳”小五郎”光英がトランペット他、渋サの不…

木笛を頂いた(熊用に使います)

小諸で木工をやっているS君から、笛を頂いた。先日、渓流で熊と出くわしたので、心配してくれた、のだろう。(いや、いつだったか家具を金沢に納品しに来たときに、呑みながら頼んだ記憶が) 封筒を開くと、小さなマッチ箱が。 開くと 笛だった。うん、クマ…

久々に見上峠へ(木曜日と土曜日の記録)

自転車で見上峠へ。久々だったので、アレと思うほど、ダメダメ。休み休みで、古い自転車で一気に登ったのは遠い過去。頑張らなくては。 田上から見上峠、湯涌側に降りて、そこから犀川上流の熊走へ。そして内川の崖を登って別所へ。累積標高差800m越えで、プ…

加藤崇之, 藤掛正隆: ten-shi(2014) たのしい

こういった音楽の面白さ、をコトバにすることができないのだけど、いや、コトバにした瞬間に混沌とした音の塊の面白さが変質してしまうような、そんな気もする。 ボクのなかで強く惹かれているのは藤掛正隆。ドラムで強いビートを付与しているのだけど、案外…

宮沢昭: Bull trout/いわな (1969) レコード盤を入手

CDが届いた後、出物があって「いわな」のレコード盤を入手。ディスクユニオンによる再発シリーズの音にかなり満足したので、迷いはあったが。 1980年の再発レコードのプロモ盤。だからオリジナルではない。まあ、このあたりのレコードは再発であっても、まあ…

Nakama recordsのセール(8月31日まで)

Nakama recordsのセールの告知が出た。どのレコードも素晴らしい音だと思う。 15%オフ。EU100以上の買い物で送料無料。またFBでの告知をシェアすると、更に値引きとのこと。 Summer sale! 15% off on everything ++ ! Read more at https://t.co/PzLr5lDIqT.…

渋谷毅オーケストラ: 酔った猫が低い塀を高い塀と間違えて歩いているの図(1993) 曲の幅や自在さ

渋谷毅を聴きだしたのは、蝶々在中から。浅川マキファンだったEちゃんにCDをもらってから。6年になる。爾来、ゆるりとCDやレコードを求めている。血道をあげて蒐集する感じは似合わないしね。これは昨日届いたCD。 金沢のもっきりやで聴いたときにも感じた…

富樫雅彦: Passing In The Silence (1993) 何もない世界の縁が直ぐそこに迫るような

富樫雅彦のソロ。この作品のおよそ10年前のThe face of percussionに続く作品。 富樫雅彦のアルバムは無理せずゆっくり集めていて、先日、安値で入手した。 ソロでの富樫は、ビートやドライヴ、グルーヴといったジャズに対する遠心力を最大限働かせているよ…

Snakeoil: Anguis Oleum (2016) ある種のワン・パターンなのだけど

ある種のワン・パターンなのだけど、ティム・バーンの音楽の快楽は、そのような定型性のなかにあるように思えている。マット・ミッチェルのピアノが実によくて、ついBandcampでダウンロードしてしまった。 聴いているとメシアンの室内楽のように感じたりする…

灰野敬二+藤掛正隆DUO: HARDを何十乗させたら光の粒が降り注ぐのか?(2014) とにかく面白い

どうもアングラ、とか何とかには気が向かない。怪しげなモノ、が怖いのだ。だから東南アジアの猥雑さ、妖しさ、なんかに親しみを感じるようになったのは最近。 灰野敬二、も如何にも「その手」の音楽なので、聴いてこなかった。ひょんなことで、このディスク…