K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

仙台「Vol.1」から連れて帰ったLPレコード


 LPレコードの音に惹かれるのは何故だろう。最近、近所のS君宅のLPレコードコレクション5000枚(はないって、本人は云っているけど)級を見てから、再び火がついた。LPレコードが主役であった時代の録音をLPレコードで聴くと、何故か耳がすこぶる気持ちよい場合が多いのだ。面白いことに音響装置も、LPレコードに対してはMMカートリッジ、マッキントッシュ真空管アンプ、JBLのスピーカーのラインナップがよい。CDではDACを山水の真空管アンプとタンノイなのだけど。録音された時代の機材で聴くような感じがいいのかな。

 さて先週末は仕事で仙台に行った。その帰途、フライトまで1時間の空き時間があったので、片平の近所にある中古レコード屋に行った。結論から云うと、品揃え良く、価格的にまあまあ(個人的なガイドライン1500円以下、できれば1000円以下で買えるモノがある)。かなり好感を持った。御茶ノ水と同じくらいかな。ネットのため相場観が全国フラットなのは、旅情をとても抑えつけるのだけど(LPや本を買って旅情を感じるって、分かる人にしか分からないよね)。

 

1. Charlie Byrd: Sketch of Blazil(1966,Columbia)
チャーリー・バードのギターででヴィラ・ロボスのソロを聴いてみたい気持ち、わかるかな。店買いの楽しみそのもの。聴いてみたけど、ECMとはまた違うラテンの空気が漂う静寂、が良かった。鳥のジャケットが良かったな。一瞬、メシアンを思い出したけど。

2. Red Norvo: Move(1950,51,Savoy)
昔の買い忘れ。久しぶりに出会ったので。30年前に京都の十字屋で買うか買わないか迷ったんだよね。だって、ミンガスがベースでファアロウがギター、そしてノーヴォのヴァイブってトリオは聴いてみたいよね。ハンプトンの流れのような逞しいヴァイブだったよ。

3. Barry Harris plays Tadd Dameron(1981, Xanadu)
これも買い忘れ。渋い、あまりにも渋い企画。バリー・ハリスのダメロン集。本当は米盤が欲しかったけど、これは日本盤。音質的には問題ないと思うのだけど、ジャケットが違う(筈)。それはともかく、ダメロンの美しい曲を抑制的なハリスの演奏で聴くと、本当に素晴らしい。ハリスってピアノをキレイに鳴らすなあと改めて感嘆。Riverside盤とかじゃ分からない、新しい録音の良さ、だよね。

4. Stan Getz: The best of two worlds(1976, Columbia)
ゲッツ・ジルベルトの第2弾。やはり聴かせる。とても仲が悪いなんて思わせない。

5. 山本剛: P.S. I love you(1980, 東芝)
ちょっと彼のピアノを聴くには、って感じだった。TBM盤よりはるかに安い理由が分かった。

6. 坂本龍一: Coda(1983, London)
電気系技術者として、「たかが」発言には未だに引っかかっているが(侮蔑された感覚が残る)、まあ音楽は音楽として、もぐもぐ。

7. 矢野顕子: Brooch(1986, RVC)
ラヴェルの曲も入っているらしいので。

8. Joyce: Hard Bossa(1999, Far out)
ジョイスも好物。最近の録音もLPになっているんだねえ。

9. Stevie Wonder: Music of my mind(1972, Motown)
結局、Rhodes好きで70年代を聴くなら、スティービー・ワンダーもはずせないよね。結局、30年以上遅れて、その時代を追体験しているのだよね。