K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

ジャズ、を考えている

 暫く投稿できていなかった理由なのだけど、「例の本」を少し読んでいて、やや困惑している部分があって、その考えをゆっくり熟成(発酵?)させていたから。自問自答の繰り返し。

 ジャズを聴くとは?

 improvisationを聴く、ということ。作曲行為のひとつの在り方。

 では、「新しいジャズ」を聴いた、と思えるときは?

 improvisationのスタイルの変化分が大きい時。

 1970年±5年の1decadeを遷移期間として、大きな潮流(movements: swing, bebop, hard bop, mode, free....)から個々の奏者の分散した動きへと変わり、運動としてのダイナミクスを喪失したのではないか。マイルス存命のうちは潮流が形骸化しつつも、そのテイルが見えていたので、あたかも一直線の「ジャズ進化論」的な評論が延々続いていたのだと思う。だから、その勢い1990年代末には喪失し、21世紀に対する視界不良に陥っていたのではないか。

 実は1970年代に入って、ジャズの在り方の分散(あるいは拡散)がはじまり、1980年頃には現在と同じ「ジャズという音楽の語法」が全て揃っていたのではないか。だから1970年を境界とし、それ以前が「神話の時代」、以降が「歴史の時代」のように思えてならない。

 「例の本」について書こうと思っているのだけど、そのモトネタを少し記載した次第。やれやれ