著者の村井 康司は同世代。彼は高校時分から熱心に聴いていたようで、ちょっとだけリアルな体験が早い。やはり言外の感覚、のようなものが近いので、膝を打ちながら読む感覚がある。マイルス一派のジャズを聴いてきたので、1991年から後は何がなんだか、という感覚。そのとき読んだ「200CD 21世紀へのジャズ/立風書房」での彼の記述が、しばらくバイブル状態だったのは懐かしい。
ボクはジャズ喫茶に入り浸ったことはなく、なんか居心地の悪さを感じる「引き籠もり症」。だからジャズ喫茶の主人の話もふーん、という程度。なのだけど、やはり面白いのはディスク紹介。他人の趣味を覗き見る愉しみ。そこばかり読んでいる。