ボクはレコード・ガイド本が好きだ。読むレコードもまた好きなのだ。
いや、耳の継戦能力が衰えつつあるなか、だんだん読むレコードも好きになってきた。要は沢山のアルバムを知りたいのだ。
大谷能生の新著は良い。無駄口が少なく(いや、ないかな)、紙面を沢山のアルバムで飾っている(100枚ではなく200枚以上)。またボクのcoverageの外にある初期のジャズに随分な数を割いているのがスゴク良い。要は知らないアルバムが多いのである。お勉強臭が若干気になることもあるが、氏の文章で改めて「既知のアルバム」も新たなコンテクストで聴き直すような読書、の時間がすごく楽しい。耳も疲れないしね。
村井康司のレコード・ガイドも好きなのだけど、同世代の彼の嗜好はかなりボクに親和性があって、「既知のアルバム」を馴染深いコンテクストで改めてなぞり直すような読感覚が楽しい、のだ。
そんなことを考えさせる時間が好きだなあ。
追記:寺島本は趣味が全く違うし、無駄口が全く楽しくない(真のジャズファン云々なんて。。。)。だから彼の推奨奏者には手が全く出ないが、好きな奏者の知らないアルバムには興味をそそられることがある。晩年のパウウェルとかね。だからジャズ本は堪らない。