
Ran Blake: Epistrophy (1991, Soul Note)
1. Epistrophy 3:08
2. Thelonious 5:18
3. April In Paris 3:06
4. Off Minor 1:39
5. Criss Cross 2:18
6. Reflections 3:43
7. Epistrophy 3:36
8. Round About Midnight 5:50
9. Hornin' In 0:56
10. Just A Gigolo 3:10
11. Nice Work If You Can Get It 3:46
12. Ruby My Dear 2:59
13. Monk's Mood 5:12
14. Smoke Gets In Your Eyes 2:47
15. Eronel 2:27
16. Misterioso 3:08
17. Epistrophy 1:17
Ran Blake(p)
Engineer: Giancarlo Barigozzi
Mastering: Gennaro Carone
Recorded April 19 & 20, 1991 at Barigozzi Studio, Milano.
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結局のところ、モンクがモダン・ジャズの魅力そのものである、純度の高いモダン・ジャズという意味で、クラシックなど他の音楽から際立った違いの結晶体、という意味で、じゃないかなと思っている。だから、様々なジャズ奏者・編曲家が、今日もモンクの謎に取り込まれている、のではないか。
そんなモンクのピアノの後継者、のような記述は時折見かけたし、見かける。非ピアノであれば、圧倒的にエリック・ドルフィーだった、と思う。ドルフィーの魔力は、サックスでモンクの謎を解くような演奏にあるのではないか、と思っている。話が飛んだ。ピアノでは、エリントン、モンクの系譜のような感じで語られてきた。セシル・テイラーは極端な庶子ではあるが、大方はアンドリュー・ヒルあたり、になっていると思う。
ボクのなかでは、実は菊地雅章のソロは、モンクを起点とした思惟の極北だと思っている。モンクの打鍵を踏襲しながら、あの音と音の間に潜む何かと格闘した人生だったのではないか。だからこそ、(あえて書くが)安易に残響で埋めるECMと揉めた、のではないかと思う。
もうひとりがラン・ブレイク。菊地雅章ほど重くないが、やはり垂直的な打鍵で、音と音の間に見せる深い淵、そこに仄かな光が落ち込んでいくような冷たい音。ECMでの録音は全く無いが、ボクたちの心の中にある「ECM」の音に一番近い奏者、のように思っている。
そのラン・ブレイクにモンク集があるのを今更ながらに気がついた。だいぶんと前に入手したSoul NoteのCD BOXに入っていた。レコードに気をとられているので、見落とすのだ。
このモンク集は、エピストロフィーではじまり、エピストロフィーでおわる全17曲。先日のウォルター・デイヴィスJrのモンク集同様、テーマの演奏を中心とした短いものを集めている。濾過機のような演奏で、モンクの曲、モンクの演奏が持つ美しさの純度に焦点をあわせて、見せてくれる感じが実に素晴らしい。強靭なガラス細工の趣。
デニー・ザイトリンとともに、好きなピアノ奏者。
