K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Riverside RecordsでのBill Evans:手元に揃った当時のレコード盤

全てラファロ、モチアンとのトリオ。代表作と云われる盤で人気がある。価格面含め、入手に難渋した。やはりヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ(左2枚)の空気感は素晴らしい。

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 この2週間、東京、名古屋、大阪、博多といろいろな場所を彷徨うように過ごしていた。だから、昨日、金沢に帰ってきてからも何だか落ち着きのない、所在ない感覚の中にいる。そして底の無いような疲労感。ぼんやりしている。

 昨夜は、この不在の間に注文していたレコード盤が次々に届いた。この数ヶ月の課題(?)であったRiverside RecordsでのBill Evansのアルバム、の最後の1枚も。Sunday at the Village Vanguardが届いた。旅行中に、Waltz for DebbyとExplorationsも入手していたので、なかなか価格面で難しいラファロとのトリオも全てモノラル盤で揃えることができた。そして、ゆったりとソファーに身を沈めながら、何回も繰り返し聴いているうちに、朝まで浅い眠りのなかにあった。

 そもそもの入手の動機は音質。力強い中音域の魅力に刮目した。勿論、リリカルに響く高音も魅力的なのだけど、「力強い」ビル・エヴァンスが伝わるような、半世紀以上前にプレスされたLPレコードの音に惹かれた。

 その他に気になっていたレコードも届いたこともあって、この1年、ボクに取り憑いていた「LPレコ−ドに潜む魔物(ある本に書かれていて、ボクは唸ってしまった)」の香気あるいは毒気が少し薄らいだような気がする(ならばいいけど)。

 

案外人気がなく、入手が容易な初期(右2枚)とラファロ死後(左2枚)。だけどいずれの演奏も素晴らしく、インタープレイよりもエヴァンスのピアノに焦点が当てられており、とても満足できる。ボクのなかでは人気盤と甲乙つけがたい。New Jazz Conceptionsはセカンド・ジャケット。プレスはRiverside当時なのだけど。いささか格好悪いジャケットなのだけど。

このInterplayは管やギターが入った編成。ちょっと雰囲気が違って、なんかなあ、という感じ。これだけステレオ盤。モノラルはどうでもいいかな、って感じ。

 さて、LPレコードの蒐集熱に一服感が出たのだけど、どうも音響装置が気になっていけない。名古屋のハイファイ堂や東京のジャズスポットで、ある種の空気感を纏った音を聴いてしまったからだ。ボクのイヤな蟲は次に何処に向かうのだろうか。目眩がする。