K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

近藤等則:Toshinori Kondo plays Standards(2015) 過ぎ去ってしまった21世紀への挽歌

 昨日、オトトイでDLし、入手。196kHz、24bitのHigh resolution音源。なんとなく安っぽい打ち込みで、それだけHigh resolutionの価値があるのか、いささか疑問ではあるが。

 20世紀の最後のあたり、improvised musicやelectlical musicで暴れていて、近未来,21世紀の荒廃した世界を先取りするような暴力的な音を出していた近藤等則が気になって仕方がない時期があった。だって、1985年の頃のIMAって、とても過剰な音を出していて、とても鋭いgrooveをしていたように思ったから。どうも、そんな彼の、過ぎ去ってしまった21世紀への挽歌、のようなアルバムのように思えた、本作は。

 否定的に書いているように読めるが、アルバム自体は結構「アリ」で、まあ彼の味が十分染み込んだ奇妙な空気感はある。この10年位の捉えようのないアルバム、よりはずっといい。ただ、IMAでまき散らしたノイズに対する憧憬が、聴き手に残留しているだけ、なのだ。電気トランペットの具合もとてもいい。

 IMA解散後では、Laswellとのcharged(1999)、DJ Krushとの記憶(1999)、栄芝とのThe吉原(2003)がいいのだけど、club new light(1993)が最も好きかな。このアルバムの延長線に、この plays Standardsがあるように思える。音の作りが plays Standardsほど安上がりでなく、好み。聴いてみてください。同じround midnightを比べると厚みが違う、と思う。

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近藤等則:Toshinori Kondo plays Standards〜あなたは恋を知らない(2015)
1.Summertime
2.The Girl From Ipanema
3.Autumn Leaves
4.You don’t Know What Love Is
5.In A Sentimental Mood
6.Misty
7.Blue Monk
8. My Funny Valentine
9.Round About Midnight
10.What A Wonderful World
近藤等則 (Electric tp),Eraldo Bernocchi(el-g,Tracks except 8&10), Channel K (el-g,Tracks on 8&10)