K’s Jazz Days

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ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

浅川マキ: シングル・コレクション(2021) いつものように謎に包まれ、時間が過ぎていく

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浅川マキ: シングル・コレクション(2021)
(DISC1)
1. 夜が明けたら(シングル・ヴァージョン)
2. かもめ
3. ちっちゃな時から(シングル・ヴァージョン)
4. ふしあわせという名の猫(シングル・ヴァージョン)
5. 港の彼岸花(シングル・ヴァージョン)
6. 赤い橋
7. 少年
8. めくら花
9. こんな風に過ぎて行くのなら(シングル・ヴァージョン)
10. さかみち(シングル・ヴァージョン)
11. 裏窓(シングル・ヴァージョン)
12. 翔べないカラス(シングル・ヴァージョン)
(DISC2)
1. 夕凪のとき
2. それはスポットライトではない(1976 Live at アケタの店)
3. マイ・マン(シングル・ヴァージョン)
4. ちょっと長い関係のブルース
5. こころ隠して(シングル・ヴァージョン)
6. むかし
7. コントロール
8. 時代に合わせて呼吸する積りはない
9. 見えないカメラ
10. アメリカの夜(1988 Re-Recorded Version)
浅川マキ(vo)

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あと1枚で浅川マキのLPレコードの蒐集が終わる。1980年代後半のLP時代の末期のものはプレス枚数が少なく難儀。それでも、ようやく再プレスが決定したようで、迷うことなく再発盤を入手して、お仕舞いにする予定。

さてと迷ったのはシングル盤。まあキリがないや、ということで、1枚を除き、手を出していない。その一枚は、寺山修司との出会いの前のデビューシングルである東京挽歌/アーメンジロー。これは聴くべき一枚で、云われるほど寺山修司の影響は大きくなく、浅川マキは浅川マキである、ということが良くわかる一枚。なんたる虚無感、希望のなさ。そりゃメジャーな感じでは売れないだろう。だから良いのだけど。

このシングルを除いた東芝EMIからのシングルがCDにまとめられた。基本的にはアルバムに収録されたものの別ヴァージョンかと思う。このCD自体も入手をためらったが、結局は入手した。

アルバム収録テイクとの差異はあるのだろうが全くわからない。ベスト盤として聴くと、手頃な長さで丁度よい。「浅川マキ入門盤?」として良いのではないか。初期の今田勝や萩原信義、さらに近藤等則、渋谷毅やつのだひろなど、うつりいく共演者の音を愉しむこともできる。

様々な音やスタイルを纏いながら、デビューシングルから一貫して「浅川マキ」である個性の強さ、に驚いてしまう。

日本語の歌詞がある音楽は、コトバのコンテキストに強く気が向いて楽しめないことが多い。だからほとんど聴かない。だけど、聴かせてしまうこの音楽はなんだろう、いつものように謎に包まれ、時間が過ぎていく。

シングル・コレクション

シングル・コレクション

  • アーティスト:浅川マキ
  • ユニバーサル ミュージック
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