K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

(ECM1002) Just Music: Just Music (1969) 苦手感が強いアルバム

f:id:dailymusiclog:20190726143452p:plain

[ECM 1002] Just Music: Just Music (1969, ECM)
A. Stock-Vol- Hard 2 + 1
B. Just A Moment 2 + 2
Peter Stock(b), Franz Volhard(Cello), Thomas Stowsand(Cello, Flute), Johannes Kramer(g),Thomas Cremer(Perc, Clarinet),Alfred Harth(ts, cl, b-cl, tp), Dieter Herrmann(tb)
Produced by Just Music
Recorded on December 13, 1969
Recorded at the Nettekoven Studios, Frankfurt/Main.
https://www.ecmrecords.com/catalogue/143038750579/just-music-just-music

-----------------------------------------------------------------

[2015-01-22] 苦手感が強いアルバム

先に云っておくと、Free Jazzは嫌いじゃない。楽しむ回路、みたいなものが頭のなかにあるから。米人奏者の場合はバップの延長線上の、ジャズとしての求心力はあるし、蘭ICPや独FMPの連中は諧謔的な愉悦に溢れているし、英CompanyのIncusのアルバムなんか聴いていると、音楽というものを冷静に破壊し尽くす面白さがある。彼らの根底には伝統的なジャズの軛みたいのものがあって、だからこそ、そこからの遠心力に魅力を感じるわけだ。

しかるに、全てを肯定的に楽しめる訳ではない。このJust musicはそのようなジャズと通底する何か、が極めて乏しい。実は アレクサンダー・フォン・シュリッテバッハ(高瀬アキさんの旦那)のグローブ・ユニティーを聴いたときも、そんあ印象。何か、異質感があるのだ。かなり冷たい感じで、遠心力も求心力もなく、奏者が触発し合いながら、よう分からん音を出し続ける感じ。苦手だなあ。 

これはアルバム全体がJust musicの作で、アイヒャーは全く噛んでいないようなcredit。持ち込み、なのかな。1枚目のマルに続いてこれじゃあ、商業的には前途多難に見えるなあ。

ボクが持っているレコードは2番めのジャケット。1番めのオリジナルは高価だったなあ。でも、高いのに奮発しなくて良かった、としみじみ。ちなみにオリジナルは、これまた散漫な印象のart work。まあ、試行錯誤、ということだろう。やれやれ。

あ、これは工藤さんのホームページによると未CD化。

参考記事:

https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2019/09/post-009a12.html