K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

吉田野乃子/ Cubic Zero(立方体・零): Flying Umishida(2018) 電化であることに意味があるのではなく

吉田野乃子さんの新作が出た。 奏者直販なのでメールで注文(野乃屋レコーズ: nonoko_yoshida@yahoo.co.jp)。 奏者自身のレーベルでの3作目であるが、内容、物品としての仕上がり含め、地方での自主制作とは全く思えない質。twitterか何かで、地方でも出来る…

菊地雅章のアルバム(CD時代編)全部揃った

完全なメンコ集めモード。やっと菊地雅章のアルバムがCD時代/LP時代ともに揃った。案外難関だったのがシンセザイザ6部作。発売年次が進むほど、枚数が少ないのでモノがない。オークションでも高価。しかしモトの価格以上出す気がしないので、気長に出物待ち…

渡辺香津美: Infinite (1971) 1970年代はじめの日本のジャズの熱気の塊

渡辺香津美をはじめて聴いたのは日野元彦の流氷。その後、KYLYN LIVEかな。あまりクロスーヴァーは聴かなかったから、spice of lifeで気持ちのハマルまで、あまり聴かなかったが。 これは昨日届いたアルバムのうちの1枚。 最近まで存在を知らなかったアルバ…

Annette Peacock: I Have No Feelings (1986) アネットをもう少し知りたい、という気持ちだけが

1960年代後半のポール・ブレイを聴いていると、カーラ・ブレイやアネット・ピーコックへの関心が芽生える。カーラはジャズ圏内での活動が可視化されている感があり、非常に分かりやすい存在だし、曲も印象に残っている。アネットはジャズの重力圏から脱し、…

Leszek Możdżer and Aukso: Seven Pieces For Improvising Piano And Strings (2004) ジャズで聴く印象のまま現代曲に

テイラー、カーク、バルビエリの次がコレかよ、という並びだが、いや凄いコレ。 久しぶりのレシェック・モジジェル。テイラーは現代音楽的なアプローチで、ジャズのなかに新しい音響を作り出したと思うのだけど、このアルバムは快楽的な現代音楽のなかでジャ…

Gato Barbieri: The Third World (1969) 暑気払い2

暑気払いに熱いサックス吹き、と思ったら、もう一人思い出した。 聴き直すと確かに暑い、いや熱い。この人の演奏を聴くと、いつも演歌のコブシを思い出したが、やはりそうだと思う。そこが熱を放っている。カークもそうだけど、彼らの熱がフリージャズだとか…

Roland Kirk:I, Eye, Aye (1972)  暑気払い、の一枚

Roland Kirk:I, Eye, Aye: Live at the Montreux Jazz Festival,1972(Rhino) Roland Kirk(reeds), Ron Burton: piano, Henry "Pete" Pearson(b) Robert Shy(ds), Joe Habad Texidor(perc) 1972年6月24日 録音 60年代のKirkを紹介したら,70年代の一枚が気に…

Cecil Taylor: The Eighth (1981) ベースが与える強靱なグルーヴ感

初期のセシル・テイラー聴きは、1962年のコペンハーゲンのライヴを聴いたところでかなり満足。晩年までのスタイルがそこで完成し、その美しさがシックリくるようになったから。長年感じていた違和感、のようなものがスッと消えた。 このアルバムは1981年の西…

夕暮れの犀川堰堤

S君達と犀川の雪見橋下の堰堤で夕日を眺めた。鴨が漂っていて、何だかおかしい。 日没前に彼らは帰宅。 暑い夕暮れの熱い2人。一緒になって何年目だ?

犀川大橋での夕暮れ

呑みに行く前に犀川大橋の袂に立ってみた。下流のほうが仄かに明るい。夕闇迫る中、生暖かい風が吹き抜けていった。

まだ届くLP、CDそしてDVD

随分前(でもないか)に注文したものが入りはじめている。 レコード2枚。高木元輝・豊住芳三郎のデュオ。イタリアの謎レーベルQBICOのもの。群馬のジャズの再発。 CDはバードランドで痺れたマリア・シュナイダーを2枚。ArtistShareに直接注文。何故かUKか…

犀川源流域に入る

今年は例年になく多忙で、気力、体力ともに減退している。そもそも土日は働いている方が多い。山にも登っていない。だから今年は大好きな犀川源流域には入れない、と思っていた。 幸いルアーをやる近所のバーの主人Sさんと客のYさんに誘われ、都合がつきそう…

Cecil Taylor: Nefertiti, The Beautiful One Has Come(1962) 完成されたテイラー

1976年頃の再発アルバム。1979年にカット盤で餌箱に入っていたコレを持ち帰った。2枚組で1800円くらいじゃなかったか。嬉しかった気持ちと、聴いて面白くなかった記憶が鮮明。ネフェルティティのタイトルを見て、ショーターの曲を演っている、という誤解もあ…

届き続けるレコード・CD

備忘のため記録しているのだけど、ちょっと枚数が。依存症か? まずはテイラーシリーズ。CandidのThe world ofとUAのHard Drivingは、モノラルのオリジナル。音圧高く満足。Jumpin'はCandidの残りテイク集の一つでイタリア盤。音質は悪かった。Innovationsは…

湿気を孕んだ色とは

雨の後、蒸せる日々が続いている。だから、あの夕刻の色彩は湿気を孕んでいるように、思えてならない。

Cecil Taylor: New York City R&B (1961) 初期テイラーのアルバムは多分ここでお仕舞い

ニューヨークでの買い物。そもそも、これを聴いて初期テイラーを聴くことにしたのだ。CandidにおけるThe World of Cecil Tailor の残りテイクかと思ったら、別のセッションのようだ。wikiによると、後年の発売を含めたCandidのアルバムは5枚あるようだ。早…

立花秀輝, 不破大輔: ◯ (2011) 技量を超えた何か

こういうアルバムは、いきなり感情の裏側まで音が入ってくるので、どーだこーだという小賢しいコトバを撥ね付ける力がある。それが彼らの技量なのか、それとも同じようなテレビの音楽番組を子供の頃みたからなのか、わからない。もちろん、技量ではあるのだ…

Cecil Taylor: The World Of Cecil Taylor(1960) 現代音楽的といっても

初期テイラーシリーズ。ソニーの日本盤を入手した後、Candidのモノラル原盤を入手、何と2000円以下ってどういうこと? 音質的にはソニー盤で十分だけど、驚いた。 やはり刻み続けるビュエル・ネイドリンガーとデニス・チャールズの上で弾く現代音楽的無調の…

長良坂の上と下

犀川の南側、寺町の向こうに住んでいた頃は、よく長良坂を伝って川沿いの遊歩道へ降りたり、上がってきたりしたものだ。坂の真ん中には地蔵様の祠もあり、お香の匂いも常に漂っている。だから、夜半頃に通り過ぎると、相応の雰囲気はある。 二度ばかり、その…

Jeff Parker: Slight Freedom (2013-14) streetからの路地風のようなものが(レコードを入手した)

いつものことだけど、レコードでの入手を悩む。近年のディジタル音源の質向上を考えると、無駄にしか思えない。しかし何かがやはり違う、ようにも思える。 悩むくらいなら入手、なので、このレコードも入手。まあ変わらないなあ、と苦笑い、だったのだけど、…

Cecil Taylor: Hard Driving Jazz (1958) テイラーはテイラーだけど

まだ暫く「初期テイラー祭り」。これは、一旦テイラーのアルバムとして発売後、コルトレーン名義「Coltrane time」となったアルバム。このアルバムでのcreditは'blue train'と覆面サックス奏者、ミエミエだけど。契約問題か。 自分のアルバムを他人名義に変…

豪雨の最中ではあるが(中本農園のとうもろこし)

豪雨の最中ではあるが、自宅近くのスーパーマーケットに盛夏の便りが届いていた。中本農園のとうもろこしだ。これをみかけると、いよいよだな、と思う。 今年は忙しくて、釣りにもあまり行けていない、山にも行けていない、寂しい限りだ。 皮を剥き、大きな…

Cecil Taylor: Jazz Advance(1956) セシル・テイラーという大きな鍋に

初期テイラー詣でを続けている。エリントンからモンクのピアノがいいなあ、と思うなら、ここを聴くべきだ、と気がついたからだ。入手したのはキング盤。結構音がいい。原盤はさらに、と思わせる一歩手前感が憎い。一回だけみかけたかなあ、幻で有名だったTra…

近所のバーの営業猫

随分久しぶり(かな?)に出かけた。そうすると、看板猫が歓待。ひっくり返って、お腹をみせながら甘えてきた。営業が半端ではなかった。いや、すごい。

Jeff Parker: The New Breed(2016) 心象に翳を残すような

先日に続き、ジェフ・パーカーを聴いている。 マイルス・デイヴィスや菊池雅章のアヴァンギャルド・ファンクが、心象の奥底に音が落ち込み、そこから身体へ向かうような軌跡を描くなら、この音はまず身体に向かうような振りをしながら、心象の奥底に音が向か…

Eddie Louiss, John Surman, Daniel Humair: Our Kind Of Sabi (1970) エディ・ルイス盤だと知っていたら...

つい先日届いたレコード。ジョン・サーマンのリーダ作、の積もりだったから入手。1970年頃の盤をゆっくりと蒐集中。 この頃のサーマンって、とにかく格好イイ、と思っている。 だからエディ・ルイス盤だと知っていたら、入手しなかったと思う。勘違いだった…

タイから帰ったら届いていたレコード、CD

ストレス多し、で、やや依存症か?続々届き、聴くのが追いついていない。 まずはレコード。プチ・セシル・テイラー祭り状態。Candid盤は日本盤の安レコード。BN盤はNYC/RVGの初期盤だが、案外安かった。あと70年代プレスのcontemporary盤も安レコード。主に…

Herbie Nichols: The Bethlehem Years (1957) ブルーノートの盤よりも寛いだ空気が

先日、ニューヨークで買った安レコード、$8。1970年代の再発で間違いなく、全く希少性はないので、わざわざ買う必要もないのだが、何となく欲しかった。モンクとともに、曲の奇妙な味わい故に欧州の(アヴァンギャルド系)奏者に好まれている。 ブルーノート…

マンハッタンでの会話の余韻

マンハッタンのdowntown music gallery(DMG)に出かけたのが、6月一番のヒット。まだ気持ちのなかはホット。導いて頂いた@kontanotiti1氏, @sightsongs氏に感謝。DMGに居たミラーさんとの会話の中で、Vision FestivalとSengawaが素晴らしい、そんな話題が…

PJ Morton@Tiny desk, NPR music 実に好みのソウル

明け方、目が覚めたら、このtweetに気が付いた。実に好みのソウル。幾つかアルバムを聴いてみたが、このセッションが一番好み。スティービー・ワンダーの影響を公言しているだけあって、あの世界が今の音作りのなかで再生されている感じ。 要はFender Rohdes…