ECM
先日に続き、トーンのアルバム。 前作であるOnly skyの音世界に、バーン、スミスも溶け込んでいる。いや、溶けてはなくて、様々な方角に鋭い切っ先を向けているような感じ。予定調和的な次元ではないのだけど、上位層で構造化(作曲行為)がしっかりされてい…
ギターとウードのソロ。全編、環境音楽的な浮遊する世界であるが、そのなかで弦の歪みのようなものが造る「変調」のようなものに惹かれる。フリーキーな音、インプロ的な無調を、音空間に閉じ込め、音響的な処理でECM的な印象そのものに。それも本来的な好み…
昨日は仕事上のこと、技術的な興味に従って、高輪から鶴見へ。技術談義。そこで話を伺ったH松氏(あの橋本一子ファンの、昨日は本業に興味があったので)から、「マルチン・ボシレフスキ聴きに来たんでしょ」を云われ、はじめて気がついた。それぐらい仕事に…
新年最初はこのアルバムのなかのピアノ・クインテット。昨年、実に良く聴いた。冒頭の甘い音色にやられた。音響的な面白さ、昂奮という意味では、クラシック・現代音楽、アヴァンギャルドなジャズ・即興音楽も同じような愉悦を生むのだけど、クラシック系の…
前作ではアルバニア出身の唄い手であるが、その出自をあざとく使うような感じが一切無く、その自然体のような音が良いと思った。 前作ではコリン・ヴァロン・トリオが伴奏していたが、今回は本人のみ。多重録音もあまり使っていないように(いや全くか?)、聴…
好きなピアノ奏者。冷ややかな音がECMによく合っている。現代曲も良いが、20世紀はじめの「周縁のクラシック」も嬉しい選曲。 モソロフはショスタコーヴィッチより少し早く生まれたソ連期の作曲家。厳しく迫害を受けている。 アレクサンドル・モソロフ - Wik…
その昔、ほぼ同じ時期にICPオーケストラとグローブユニティ・オーケストラを聴いた。大阪とか京都で、1980年頃だと思う。ICPオーケストラは後から出たライヴ・レコードで復習、グローブユニティ・オーケストラは、このレコードで予習。そのときは圧倒的にICP…
LPレコードをまとめ買いするために随分と待ったレコード。 まずレコードで聴きたかったから、ストリーミングでも聴かなかった。そして、それが良かった。針を落とした後の、音が音としての強度を主張し、それに圧倒された。ジャンルとか、即興だとか、そんな…
ECMに注文していたレコードがようやく届いた。米国と比べ、欧州は送料が安い。またECMではレコード20ユ−ロ、送料は枚数にかかわらず一律10ユーロなので、数をまとめると国内で買うより、ぐっと安くなる。 そんな訳で早く欲しい気持ちを抑えて、まとめ買い。 …
今日届いたレコード3枚。上2枚はECM。ECMのレコードは残りが6枚となった。ただし最近の新しいもので未発注は数枚ある。メンコ集めみたいなもの。 ゆっくり集めていたが、数年でここまできた。上左のレコード(日本でのみ発売の最難関)を除き、大半は1000…
ヘンクの硬質なピアノの音は好み。熱心ではないが、少しずつ買い足している。モンポウやジョン・ケージの初期作品集は良かったな。どんな作曲家かと調べたら、CDから流れる音よりも面白すぎて、惹き込まれた。 コンロン・ナンカロウ - Wikipedia 1912-1997 …
昨日(10/3)は、昨年、ECMからベースソロのアルバムを出したビョルン・マイヤーのライヴ。やはりベース・ソロ。ECMでぼベース・ソロというと、どちらかと云うとフリー系の奏者を想起するが、彼はニック・ベルチュのRoninのベーシスト。電気ベースでミニマルな…
昨年に続いてECMのLPレコードカタログが発行された。ECMに直接レコードを注文すると、同梱してくれる。2枚購入すると、送料込みでDUよりは安価。昨年版は2冊入手していた。
このアルバムに苦手感があって、ECMのレコード聴きを中断していた。30年以上ぶりに聴いてみると、やはり苦手かなあ。 ピアノ弾きがピアノのように弾いて、水彩画のパレットに色を沢山入れすぎて、滲んだような演奏が1枚目。2枚目になると残響を空間に置換…
ECMのレコードはじっくり聴いて、メモを作りたいと思っているが、中断している。再開したいなあ、と思う。 空き時間で過去の記録の整備(youtube削除, apple music/spotifyリンク追加)をはじめた。職場でぼんやり聴くには、インデックス代わりに便利なよう…
無料でストリーミングを聴くことができるsptifyのリンクを貼り付けた。 ----------------------------------- 独ECMレーベルから、大阪出身の福盛進也氏がリーダ作を出したことが話題になっている(For 2 Akis)。早速、ストリーミングがはじまったので聴いて…
実に美しい。とかく過剰残響が気になるECMだけど、これは適量。打楽器を中心に据えつつも、打楽器の乾いた美音に潤いを与える弦やピアノの煌めき。Thomas Strønenの曲、いいなあと思う。巧くジャズよりは現代音楽寄りのあたりを攻めている感じだ。 このなか…
ECMのストリーム解禁(apple music, Spotify)は喜ばしい。 プレス・リリース: ニュース: 基本的には音響を愉しむレーベルなので、CD/レコードで聴くべきなので、購入前に試聴ができる、からである。またECMファンって、所謂ジャズファンと重畳しながらも…
近所のyuccaさんのtweetで少し気になった。 David Virelles "Gnosis"めちゃめちゃいい。最近語彙はめちゃめちゃいい、しか使えてないけど、これは良い。Afro CubanとECMの見事な融合。融合というか抱擁?かっこよすぎ。こんなルンバやられたら惚れるしかない…
このような強くmanageされたような「沈黙の次に...」には随分飽きがきていて、ECMはもういいかな、の感覚が強くなっていた筈だ。だから1970年代を思い出させるような最近の意欲作に驚いているのだ。 しかし、このアルバムはあざとい程のECMイメージの中に…
先日、ディスクユニオン新宿で買ってきたもの。価格が落ち着くのが待ちきれなかったので、普段の1.5倍くらいの価格で購入。このティム・バーンの新譜はECMから。バーンの音源は、何を聴いても同じように聴こえることは否めない。ティム・バーンはワン・パタ…
ECM: A Cultural Archaeology 作者: Diedrich Diederichsen,Kodwo Eshun,Renee Green,Okwui Enwezor,Markus Mueller 出版社/メーカー: Prestel Pub 発売日: 2013/01/28 メディア: ハードカバー この商品を含むブログを見る 金沢から東京に転勤したS君が、「…
Ecm: Sleeves of Desire : A Cover Story (Edition of Contemporary Music Sleeves of Desire : a Cover Story) 作者: Lars Muller 出版社/メーカー: Princeton Architectural Pr 発売日: 1996/07 メディア: ペーパーバック クリック: 1回 この商品を含むブ…
ボクはAEOC関連のアルバムについては、ブリジット・フォンテーヌでしか聴いていなくて、極めて縁が薄い。だから、このアルバムが彼らの過去の業績に照らしそうか、なんてことは書けない。むしろ、ソーリーとかテイボーンとかの参加が気になっていた。 AEOCに…
ECMに直接注文して入手したレコード。数ヶ月分の何枚かをまとめて頼むと、送料を考えても国内の店で買うより安価。 かなり機械的に注文した訳で、中身は入手してから確認。ギターのドミニク・ミラーのアルバムだけど、知らない。スティングと共演していたそ…
いつの間にか梅雨に入ったのか、雨。こんな朝はECMを聴く気分、になる。ハワイから帰ってきたら、届いていたCDを聴く。 妙に、琴線に引っかかるのだ Theo Bleckmann - Elegy - あうとわ~ど・ばうんど これを読んで、ハワイに行く前に注文していたもの。 聴…
クレイグ・ティボーン聴きの一環で入手したアルバム。一連のアルバムのなかで、幾つか気に入ったアルバムのプロデュースを、ティム・バーンが行っていることに気がついた。ティム・バーンの素晴らしく格好がいいアルバム、がそれらだ。アヴァンギャルドな素…
ここのところのティボーン聴きシリーズで気に入った一枚。どうもクリス・ポッターは「丸くなったブレッカー」という感じで、あまり聴かない。巧いし、なかなか聴かせるのだけど、ちょっと印象を残さないところがある。 このアルバムは、James A. Farberによ…
幾つかのアルバムを聴くなかで、クレイグ・ティボーンの音響的な面白さ、美しさ、味わい深さを感じ、徐々に深みに入っているような感覚がある。決定的だったのは、ECMからのAvenging Angelで、現代音楽が抱える「ある種の空気感」のようなものを、ジャズにre…
時間が止まった、ようなアルバム。これが1970年代のアルバムと云われれば、そうだと思うだろう。そこに時間の流れがない。中庸なインタープレイを交えたジャズの小品、なのだ。それがECMに相応の数がありそうで、あまりないようにも思えるがどうだろう。 ボ…