K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

再び小さな源流域へ

一週間を経て、同じ流域の違う谷に入った。 空を見上げると、もう夏はお仕舞い。それでも日射しは強く、水面がが輝いている。 木陰で休みながら、もうすぐ終わろうとしている渓流の日々のことを考えていた。 今回は、27cmを筆頭に何本かのイワナを手にした。…

(ECM1401) Keith Jarrett: Paris Concert (1988) 宗教曲かと思えるような美しい旋律

最近思うことは、キース・ジャレットは加齢とともにピアノを美しく鳴らすようになっていく、と思う。Facing youやKoeln concertは生硬な印象を受ける。だから、このレコード、ケルンから10年以上後、ではピアノの響きがとても美しい。レコードへの拘り、偏愛…

Elina Duni: Muza E Zezë (2014) 民族音楽的なノリはなくて、軽い感じで、楽しめるアルバム

ネット上で、吉本秀純さんが以下のインタビュー記事を執筆、紹介された: 名門ECMから作品を発表していますが、日本語の記事自体もほとんどなく貴重な内容となっているかなと思います。アルバニアの音楽のことから、彼女のジャズに対する考え方、盟友である…

金沢・犀鶴林道(熊走から堂橋の15km)を自転車で

金沢・熊走大橋(駒帰町)と白山市・鶴来の浄水場の間に犀鶴林道がある。総延長30.864km。中間地点が金沢市・菊水の堂橋、内川ダムの上流である。 ずっと気になっていた道で、いつかランニングしてみたいと思っているが様子が分からない。最近になって、オー…

Trio Tzane: Gaitani(2010) 欧州から見える東方世界の景色

パリで結成されたフランス人、トルコ人、ギリシャ人のグループなので、民族音楽が持つある種のクセが消え、淡いエキゾティシズムが汎世界的な香りを与えているのだろう。ブリジット・フォンティーヌの音楽と通底する世界のように感じる。

The Montgomery Brothers: Groove Yard (1961) モノラル盤の魅力

いつ何処で買ったかは思い出せない。Riversideのモノラル盤のオリジナル(あるいはオリジナルに準ずる)が、驚くほど安価で置いてあった記憶、と、買っただけで聴いていない記憶、だけがあった。 ときどき拝見するブログで、この「注目されない」盤が実は素…

Joe Zawinul: Faces & Places (2002) 21世紀のWeather Report

2000年を過ぎた頃は、惰性ではジャズを聴いていたが、面白い音欠乏症も甚だしい感じだったような気がする。ディスクガイド「200CD 21世紀へのジャズ」を読みながら、面白そうな音を探したのが懐かしい。 200CD 21世紀へのジャズ 作者: 村井康司,都並清史,寒…

ミュージック from ノルウェー 2016 ツアー@もっきりや(10月4日)

もっきりやの平賀さんから、ライヴの予告を頂いた。 北欧のジャズを中心とした先鋭的な音楽をプロモートされている大澤さんのアレンジ。仔細は下記サイトで: 10/4 (火) 金沢 もっきりや 19:00 開場 19:30 開演 Monkey Plot + Vilde & Inga前売 3,000円 …

片山広明, 林栄一: de-ga-show ! (1994) 歌謡曲のような

冒頭に歌謡曲のような、と書いたのは、誹謗でもなくて、まさに歌謡曲のような旋律をベースに、フリー系の奏者がソロを重ねていく。聴いて何だろう、と思いながら頭の中で整理されたのは、そんな印象。オーネットがファンクのリズムのうえでソロを重ねたよう…

(ECM1075) Jan Garbarek, Bobo Stenson Quartet: Dansere (1975) ブロウは影を潜め

久しぶりのECMのレコード聴き。今は、ブログ移転に伴う過去記事の修正に時間をとられている。 このアルバムジャケットをよく見ると、Jan Garbarek Bobo Stenson Quartetの双頭カルテット。作曲・編曲はガルバレクなので、実質的にはガルバレクのアルバムなの…

植松孝夫; Straight Ahead (1977) ぶれない太い音

植松孝夫の第2作。全体的には当時流行りのクロスオーバー風にできていて、益田幹夫は初期WR風だし、ベースはチョッパーもする。それでいて、ポップな感じが全くしなくて、植松孝夫のあの音、図太いテナーの音、を聴くことができる。そうアレンジやスタイル…

夏のお仕舞い、金沢の夕暮れ

金沢にやってきて、もうすぐ丸7年、早いものだ。40代の仕舞い方で来たのだけど、還暦が遠くに見えるようになってきた。 金沢に来た最初の頃に驚いたことは、時間がゆっくり進むこと、夕暮れの空が綺麗なこと、月がとても大きいこと。それらも7年も経つと慣…

晴れると思って山の中へ

晴れると思って、山の中に竿を持って入った。天気予報では9時まで曇り、あとは晴れ。ということで、7時に入渓という、ボクにしてはとても遅い時間。 実際には昼頃まで、断続的に小雨。降りが強くなったら、雨宿り。思わぬ長時間の入渓になった。雨で、なか…

Jim Black: The Constant (2015) ちょっと全体像はよく分からないなあ

Intaktレーベルから新譜の案内メイルが届いたので反射的にダウンロード買い。$9.8。 最近気に入っているトーマス・モーガンも入っているし、そもそもジム・ブラックは、アイスランドのスクリ・スヴェリルソンとのアルバムHouseplantやsplashの浮遊感が良くて…

山中千尋: Guilty Pleasure (2016) 今風のリズムが気持ちよい

最近、apple musicでよく聴いている。ドラムが叩きだす今風のリズムが気持ちよい。一番良かったのは、電気ピアノを弾くタイトル曲だと思うが、どうだろうか。 デビューアルバムを店頭で聴き、そのまま買ったのは15年前。ヘッドホンを付けて試聴すると、ジャ…

林栄一: Monk's Mood (1995) 管の共鳴まで

ゆっくりと渋谷毅のアルバムを集めている。ゆっくり入手し、ゆっくり聴く、そんな感じが彼のアルバムには向いているような気がする。だから、そんなに沢山は持っていない。 そんな感じで入手した、渋谷毅が入った林栄一のアルバム。渋谷毅は冒頭4曲のみ。 …

講談社現代新書他のKindle本が大幅OFF+40%ポイントバック、で音楽本を

ネットで、講談社現代新書他のKindle本が大幅OFF+40%ポイントバックの情報を知った。かなり紙の本へのこだわりは強いのだけど、音楽本はKindleで良いのでは、と思っている。 その理由は利便性。特にディスクガイドについては、レコード屋で見たい要求がある…

小さな源流域へ

ほとんど10日にわたって、風邪で休養。咳がようやく取れた。 夜明けの頃から、渓流に入った。ダム上流の源流域ではあるが、アクセスが容易。川は大きくない。ゆっくり釣りを楽しんで、ようやく体が復旧したことを体感した。 小さな渓に朝日が射し込む。 水の…

畑村洋太郎:技術大国幻想の終わり これが日本の生きる道 (2015、講談社現代新書) 技術大国、であったか?

技術大国幻想の終わり これが日本の生きる道 (講談社現代新書) 作者: 畑村洋太郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/06/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (5件) を見る ボクは電気系の技術者であり、先端的な技術、製品に関わった過去、から感じ…

細谷雄一:安保論争 (2016、ちくま新書) 平和が永続するために

大きな国民的コンセンサスは、間違いなく、戦前の過ちを繰り返さず、平和が永続すること、である。1951年のサンフランシスコ平和条約以来、日米安全保障条約のもとでの軽武装・専守防衛の吉田ドクトリンによる体制のなかにある。そして平和のなかにあった。 …

Artyom Manukyan: Citizen (2015) アルメニア買い

昨年、アルメニアのティグランが小ブームだったので、何となく衝動でのアルメニア買い、の一枚: アルティョム・マヌキアン、アルメニア系でLA在住のチェロ奏者とくれば、何となく気になるではないか。というわけで、何ヶ月前に入手したが、少し残念と期待が…

小島 剛一 : トルコのもう一つの顔 (1991, 中公新書) 帝国の残滓、そして正義という思考の退行

本書は「親日国トルコ」の暗部を率直に語るもの、である。先般のクーデターを含め、トルコを突き動かす内面(内なる民族のモザイク)が描かれている。 著者がまさに「知的好奇心」と「トルコ人の心性」に惚れ込み、トルコの全土を歩き、その言語状況を体得し…

米田一彦:山でクマに合う方法 (1996、山と渓谷社) 本の話、というより

先週、高熱でダウンしてから静養が続いている。久しぶりに本を沢山読んだのでメモ。 石川県の山や渓谷を歩いていると、すぐ近くに獣がいる、と感じることが多い。カモシカ、鹿、猪、猿、狸、そして熊。自宅から僅か10km圏内に全て揃っている。やはり熊との遭…

八ヶ岳ジャズフェスティバル@1986〜87年頃

古いダンボール箱、使わなくなったフロッピーディスクとかガラクタが入っている、を少しだけ整理したら古い写真が二葉出てきた。小さな手札判の白黒写真。昔、キャノンのAE1を買って、山の写真を撮りに行ったりしていた頃だ。 ドラムは森山威男、サックスが…

(ECM2487) Carla Bley: Andando El Tiempo (2015) 2年半の時を経たが

(ECM2487) Carla Bley: Andando El Tiempo (2015)1. Sin Fin 10:232. Potación De Guaya 9:503. Camino Al Volver 8:294. Saints Alive! 8:355. Naked Bridges / Diving Brides 10:05Composer: Carla BleyCarla Bley(p), Steve Swallow (b), Andy Sheppard (…

(ECM2374) Meredith Monk: Piano Songs (2012) ピアノの音の淡い色彩感

ピアノによるメルディス・モンクの曲集。彼女の1970年代からの曲が2台あるいは1台のピアノで奏でられる。どの曲を聴いていても、全く時間の変遷は感じない。ミニマルを基調とした、反調性的ではない、Fook的な素朴な旋律が織り込まれている。彼女のアルバ…

富樫雅彦, 鈴木勲: 陽光 - A Day Of The Sun(1979) 奔放な鼓動と旋律

奔放な鼓動と旋律、が盤に封じられている。レコード針が盤面をなぞりはじめてから、針があがるまで、封じられた鼓動と旋律が溢れ出る。 富樫雅彦は、肢体が自由であったとき、そのスピード感溢れるドラミングは凄まじいものであった。下肢が不自由となり、両…

Ricardo Herz & Antonio Loureiro (2014) なにものでもない、されど、なにものかである音楽

アントニオ・ロウレイロはミナスの多楽器奏者・歌い手。東京でのライヴアルバムですっかり掴まれてしまった。 このアルバムはロウレイロがヴィビラホンを弾く、ヴァイオリンとのデュオ。彼の素晴らしい唄、がないと気がついてがっかりしたのは一瞬。なにもの…

渡辺貞夫:Live in Nemuro 1977 (1977) ネムロ買い、の一枚

とにかく聴いて欲しいと思う。1980年頃、各地で開催されたジャズ・フェスティバルで聴くことができた日本のジャズの空気が詰まっている。apple musicでも聴くことができる。

移行後ブログの整備(トップページを記事一覧に)

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1. トップページを記事一覧に ・今までは記事がそのまま並ぶので、非常に検索性が悪い状態。記事一覧にしたかったが方法が分からなかった。 ・本まで買って調べたが、読んだ範囲では分からなかった。(この本が役立たず、ということでは全くないが) ・以下…