K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2014-01-01から1年間の記事一覧

Silvia Iriondo:Anonima - tributo a Leda Valladares (2014) 駆け抜ける秋の

本当に仕事が山積していて、果てがない。とは云え、遊んでいない訳でもないのだけど。気持ちが塞いで、時間の流れにあがなえない感じ。 それでも、いや、それだから、いろいろなアルバムに手が出て、仕事場でも音を垂れ流している。夏がお仕舞いになってから…

Helge Lien Trio@もっきりや

昨夜のもっきりや。Helge Lien Trio。実は良く知らなくて、K君に教えてもらって行ったのだけど、予想を激しく裏切る、激しくも美しいものだった。ヴァイキングの末裔と分かる大きな体躯で、楽器を鳴らしきる強靭さと、ふっと流れる美音、その無限の繰り返し…

届いたCDの柔らかさ

一昨日、大洋レコードからCDが2枚届いていた。ブラジルの最近の音楽。 とても美しい仕上がり。 聴く前からその音の美しさ、を知ることができた。 朝の光りのなかで、作り手の気持ちが薫り立つように漂っていた。 実際聴いてみると、すごく録音がいい。ベー…

The Internet: Feel Good (2013) 忙しいからメロウに仕事を

毎回、忙しい、と書いているような気がするが忙しいから仕方がない。でも、忙しいからメロウに仕事をしたい気分(なんだそりゃ)。 昨日は、前職の友人が金沢に転勤するとかで、遅い時間から 穆然に出かけて一献。友人のリクエストでHeavy Weatherを聴いたり…

Thelonious Monk: The London Collection Volume 1(1971) あの本を読んだから、じゃなくて

夜明け前に、また目覚めた。しばらく白んでいく空をみてから、コヒーを入れた後、針を盤面に下ろした。気が付くと、戸外は随分と明るくなってきた。 一ヶ月くらい前にお茶の水で買ったLPレコードをようやく聴いている。セロニアス・モンクのソロ、って書くと…

次の季節への予兆・9月のお仕舞いのころ

数年前のような気分の起伏の激しさは影を潜めて、ただ加齢以上に気難しくなっていくような感覚だけが気になっている。結局の所、自分を持て余している、ことだけは変わりない。自分との付き合いに疲れること、には何も変わりはない。 ボクは昔から夏が嫌いで…

Fred Hersch And Julian Lage: Free Flying (2013) 久々のハーシュ

何だか忙しい日々をくぐってきたのだけど、その間にいろいろなコンサートを聴いたり、音楽的な刺激は随分とあったのだけど、何だか文章にする、ということはできなかった。文章にする、という言語化・論理処理の行為のなかで、「今までのジャズ・これからの…

東京・神楽坂「大洋レコード」南米音楽の玉手箱

初夏の頃から熱中した渓流釣りなのだけど、9月末から禁漁。さして感慨もなく竿を仕舞った。そのあっさりした感覚は、自分でも不思議だった。そして思い出したように仕事に熱中している。8月末から9月一杯、随分とあちこちに出張したので、仕事が散らかってい…

Jonathan Kreisberg: Shadowless (2010) 最近のジャズも聴いている

書いた記事をみていると、古レコードの世界にどっぷり、のように見える。実は、最近のジャズも聴いている。 しかし、なかなか書いてみよう、という気分にならない。なぜだろうか。 中山康樹の近刊本「現代ジャズ解体新書」のなかで、ネットの発達のなかで時…

ジャズ会#31:ボクが好きなピアノ・ジャズ10枚(その1)

秋の風を感じると、ピアノ音楽を聴きたいって気持ちが強くなってきた。そんなことで久々に「ちゃんと」ジャズ会をやってみたいな、って思ってきた。好きな「ピアノアルバム」を10枚選んで、片面づつかけると3時間くらい。10枚、を選ぶのに難渋しそうなんだ…

Western Electricのスピーカ・ケーブル WE 24GA:音の純度

ボクは電気系の技術者なので、音響装置に関する様々な議論、が怪しくみえて仕方がない。とりわけ、ディジタル・オーディオでの高級USBケーブル、なんて明らかに狂っている、と思える。あれって、何だろうか。 スピーカー・ケーブルにも同じような印象があっ…

徳島・栄町「Bar 鴻 (kohno)」陸路6時間半の先に

陸路6時間半の先に、この街があった。初印象のとおり、開放的で優しい街だと思った。 仕事で徳島に来ている。ゆっくり来るのは20年振りくらいじゃなかろうか。まだ30代の頃、早春の瀬戸内の食べものが美味しかった記憶がある。眉山の麓、酔っ払って柔らかい…

Jukka Eskola: Hub Up (2006) 具合のいいフィンランド・ファンク

忙しい。朝、釣りに行って、午後から仕事。まだ働いている。土曜なのにね。出張が多く、仕事が滞っている。 そんなときの内向的な音楽は毒。軽いファンクっぽいフュージョンが気持ち良い。随分前に買った「よくわからない」奏者のCDを聴いている。ユッカ・エ…

真空管アンプのこと

点検・修理に出していた真空管アンプ4台が戻って来た。丁寧に部品交換・調整され、筐体の埃・錆も綺麗に落とされていた。もとの音から様変わりした豊かな音が溢れ出ている。驚いた。 そんなときに限って、早朝から深夜まで仕事。ゆっくり酒でも呑みながら、…

Kenny Barron, Charlie Haden: Night and the City (1996) 10年ぶりに金沢で聴いたBarronだったが

先日、金沢にケニー・バロンが来た。ベニー・ゴルソン、ロン・カーター、レニー・ホワイト。多分、ゴルソン抜きならば、随分と楽しめたと思う。ゴルソン翁の「緩いムード・テナー」がリードする臨時編成のバンド、バロンも随分と控えめな演奏。美しく、さら…

Bill Evans: I Will Say Goodbye (1977) 34年目の秋

昨日からBill Evansがこの世を去った日だとSNSが告げている。34年目の秋が来た。 だから今日の仕事場の音楽はビル・エヴァンス。当時、全くと言っていいほど話題にならなかった70年代のエヴァンスだけど、なかなか素晴らしい。昨今のジャズを先取りしていた…

或る日・旧い友人と

ボクはへん、特に子供の頃、とても偏屈だったので友人は少ない。結局のところ、自分にしか興味がないのじゃないか、って云ったヒトがいたがl、きっとそうだと思う。 とはいえ、半世紀以上生きていると、ささやかな社交性が身につくものだ、って呆れているの…

横浜・馬車道での猟盤

懐かしい場所。30年くらい前、横浜本牧ジャズ祭の実行委員って、やっていた。その頃、馬車道、伊勢佐木から元町あたりをウロウロしていた。そうそう、吉田町のジャズ喫茶・リトル・ジョンが溜まり場だった。たまに本牧のドルフィー。リトル・ジョン健在と知…

秋空と夏雲が交叉する白山へ

子供の頃からの友人を連れて白山に登った。前の日に雨が降り、どうなることか、と思った。 明け方から雲は東の方角へ去り、登山口に着いた頃には空が覗いていた。雨上がりの秋空が広がりはじめた。 そして、夏の残滓のような雲が流れる、そんな一日を過ごし…

(ECM1064/65) Keith Jarrett: Koeln Concert (1975) ふたつの西独盤

先日、西独盤のケルン・コンサートをもう一枚買った。いわゆるLCなし、「オリジナル盤」である。いままでの経験でも、同じECMのLPレコードでも音が違うような気がする。 金沢に帰宅して、いそいそと確認。 まずジャケットを比べると、全く違いはない。通常、…

名古屋・栄での猟盤(バナナレコード・jazz syndicate)何となく分かったぞ

東京から名古屋の仕事場への移動中に、栄のバナナレコード・jazz syndicateへ。大分と前に、RVG刻のBlue Note(オリジナルあるいはLiberty)を随分と安価に見つけたことがあって、寄ってみた。 今回の大物はドルフィーのFar Cry。オリジナル・モノ盤。昨日の…

名古屋・栄「jazz inn LOVELY」drunken fish (渡辺のりお・バンド)

仕事で、東京から名古屋に移動。午後遅くから20時頃まで拘束。勿論、移動中に名古屋のレコード屋に行ったが、その釣果は別途(よかった)。 さて仕事が終わる前に、知り合いのワインバー店主Iさんから、ジャズライヴの誘い。彼も名古屋に来ていて、FBでボク…

お茶の水での猟盤(disukunion Jazz Tokyo)ECMのオリジナル盤、Jazz the new chapter 2

仕事で東京へ。という訳で早速、いつもの場所へ。 上2枚は自分用。またもやキース・ジャレットのケルン・コンサート。このレコードは3枚目。すでに日本盤、西独盤(ただし後年のプレス、所謂LCあり)を持っている。あとCD1枚、高分解能ディジタル音源1…

(ECM1064/65) Keith Jarrett: Koeln Concert (1975) 或る曇り空の朝

或る曇り空の朝、35年前にはじめて聴いたこのアルバムをターン・テーブルに載せた。ボクのレコード蒐集の原点。 セットアップを若干変えただけで、JBLの古スピーカでも綺麗に高音が伸びている。忙しい朝だったのに、何回も聴いてしまった。 好きなジャズアル…

6年目の金沢、に気がつく

5年前の8月のお仕舞方に金沢に来た。だから6年目に入った、ということを数日過ぎてから気がついた。 空や月の大きさに驚いたり、水気を孕んだ風を心地よいと思ったり、夕暮れや明け方の色彩の階梯に惹かれたり、狭い路地や坂を彷徨ってみたり、したことすら…

些細な好奇心・驚きの変化

オーディオには根本的には関心がないので、あまりセッティングを触ったりしない。殆どの時間が「次に何を聴くか」、ということばかり考えてる。何らかのストレス 山水の真空管パワーアンプが故障。McIntoshの古いプリ、メインもメンテナンスが必要、というこ…

長谷川きよし: ネオン輝く日 (1983) 浅川マキの浅川マキたる所以

昨日届いたLPレコード。未だ、浅川マキ関連のレコードをゆっくり集めている。1980年代のものは入手が存外に難しいが、ゆっくり口を開けていたら、手頃な価格で手に入る。 これも、そんな一枚。浅川マキ・プロデュース。詞は1曲除き浅川マキの作詞。興味津々…

ボクが好きなBangkok Sukhumvit soi 11

特に何かする訳じゃないのだけど、ただただ雰囲気に浸るだけ。雨期の仕舞い方なので曇天で蒸し暑い。 いろいろなヒトが発散する猥雑なエネルギーに眼をパチクリしているだけ。そんな無為の時間がスコブル気持ちよい。 バンコクに商用ではじめて来たのは、も…

橋本一子:Najanaja(1998) 微妙な気持ちよさが溢れたアルバム

中川ワニさんのジャズ本で「再認識」した橋本一子のアルバムを少し集めた。そもそも、30年くらい前に参加していた本牧ジャズ祭実行委員会でも「話題」になっていた奏者で、ジャズ周辺を漂っているのだけど腕はすこぶる良し、って感じだったかな。 それ以上に…

Hanoi「Pho Ngon 37」 ヴェトナムでの違和感を払拭

ボクのヴェトナム渡航は4回目。いずれも1泊から2泊で仕事だけ。仕事の中で食事することが多く、残念ながら、日本、アメリカ、タイ、フランスで過去食べたヴェトナム料理より、美味しいものはなかった。ほとんどの場合、ヴェトナムで食べるヴェトナムは、…