K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Jazz会#南米大会:陰翳を放つ光を求めて

南米の音楽に惹かれるのは何故だろう。30年くらい前に南米文学に惹かれ、マルケスやボルヘスを読んでみたのだけど、不条理に呑みこまれて、あまり続かなかったのだけど。南米の音楽は享楽的なようで、快楽と表裏をなす生きることの苦味のようなものが滲み…

アルゼンチンばかりでなく、改めてブラジルを聴く

二回に分けて、アルゼンチンの奏者達を取り上げたのだけど、彼らと同時に最近聴いているのはブラジルのアンドレ・メーマリ。カルロス・アギューレと同じ ような微温の透明度の高いラテン音楽をボクたちに聴かせてくれている。なんと近作Canteiro(2011)ではア…

今、アルゼンチンの音が気になる:微温のラテン音楽の悦び(2)

暫し時間が経ってしまったのだけど、前回に続いて最近聴いているアルゼンチン音楽の覚え書き。ラテン音楽という定義は曖昧なのだけど、広い意味ではラテン系言語の国々。だから南米に限らず、欧州の音楽も広範に含まれる。そこまで考えると、フランスやイタ…

Javier Albin: Las Mananas El Sol Nuestra Casa (2011) 再び雪が降る夜のささやかな暖を

このJavier Albinのアルバムは、アルゼンチンのカルロス・アギューレが主宰するShagrada Medraレーベルで入手可能なものを適当に購入したなかの一枚。カルロス・アギューレの音が大好きなので、ジャズ・ファンにもハズレ率が低いだろうとい う読み。まさに読…

Choro Club: 武満徹ソングブック(2011) 冬の夜に独り聴く昭和は儚く美しい

先日、武満徹のピアノ曲を探していたときに、こんなアルバムが出ていることを知った。ブラジル系の軽音楽ってイメージのショーロ・クラブと武満徹。イメエジが合わない。好奇心で注文した。

Anthony Braxton: Town Hall 1972(1972) 骨太のオトがここにある

棚の奥から取り出したのはアンソニー・ブラックストンのタウンホールでのライヴ。2枚組のLPレコード。日本のトリオ・レコードが出していたものだけど、1980年頃は廃盤で見つけるまで時間がかかった記憶がある。盤質はあのダメダメECM日本盤を出していた…

犀川河畔で夜明けを迎える冬

外に出ると下弦の月が出ていた。とても細い。走り出して辻を曲がった。なにか気になって振り返ると、月齢が戻ったような気がした。少し膨らんだように見える。何故だろうか。そんなことを考えながら、真っ暗な河岸を走り続けた。

Brigitte Fontaine (1972) 冬、雨の朝に

冬、雨の朝に聴く音楽じゃないと思うのだけど、こんなときに陰気な音を聴きたくなるなんて。どうかしている。

Larry Coryell, Miroslav Vitous: Quartet (1987) カルフォルニアの蒼い空のもと

ラリー・コリエルとミロスラフ・ヴィトウスのデュオ。なのにQuartetというアルバム。副題をみて分かるようにビル・エヴァンスとスコット・ラファロに触発されてこさえたアルバムだから4人、Quartet

村上春樹:小澤征爾さんと、音楽について話をする(2011) コトバで音を語りオトで言葉を語る

この本は気紛れから成田で掴んだだけ。それが存外に面白かった。これは半分読んだ感想

高橋アキ:Aki Takahashi plays Takemitsu (2001)

ノヴェンバー・ステップを最初に聴いてから武満徹の曲に全く関心が持てなかった。つい最近になってからピアノ曲を知り、時としてとても気分に合うようになった。

Santa Clara : シリコンバレーの真ん中にやってきた

毎年恒例なのだけど1月の米国出張にやって来た。

Bireli Lagrene: Routes To Django (1980) ジャケット買いのLPは初リーダ作

先日、ディスクユニオンへいそいそ出かけたときに買った中古LPレコード。典型的なジャケット買いでシックなモノ・トーンのLPジャケット。ラグレーンを映す光と影が美しい。とてもいい。

Nora Sarmoria: Fenix Espiral (2010) 弾ける音の奔放さに翻弄される

何枚か手にしたアルゼンチンの音盤のなかでも、これは剛速球で真ん中に当たった感じ。アギューレのような、ややもすれば過度とも云える耽美的なムードは薄い。

今、アルゼンチンの音が気になる:かぜ、ひかり、みず、そんな言葉とともに(1)

ボク自身の備忘の意味もあり、聴きはじめから時系列で聴いているアルゼンチンの奏者を並べていきたい。これをもとに「南米音楽メニュー」を作ろうと思っている。

Oliver Knussen: 武満徹/Quotation of Dream London Sinfonietta(1999)ボクのKrystal Nacht

ボクがなぜが覚えてるのはKrystal Nachtというコトバ。水晶の夜。決して美しいコトバではなくて、ナチによるユダヤ人商店の一斉排撃の結果、割れた窓硝子が水晶のように煌めいたから。 そのような歴史事実とは別に、Crystalよるも硬質な語感に魅惑されて記憶…

浅川マキ:ふと或る夜、生き物みたいに歩いていたので、演奏者たちのOKをもらった(1980)冷え切った部屋に

冷え切った部屋に帰ってきた。そんなときに聴きたくなったのは、浅川マキ。冷え冷えとした歌なのだけど、だけど暖かみのある声を聴きたくなった。