K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

1973

Billy Harper: Capra Black (1973) その固い感じが

今日届いたレコード。Strata-eastをぼちぼち聴いている。ジャズ聴きはじめの頃、チコ・フリーマンが若手の旬だった。その少し前がビリー・ハーパー。1960年代後半のブルーノートで活躍した奏者達から繋がっていく、好みの演奏。A面がそんな印象で文句なし。B…

Eddie Henderson: Realization (1973) やはり好みの安レコード(オマケは帯のこと)

安価な盤。日本盤だったし、ワーナー期のハービー・ハンコック一派ってあまり人気ないのじゃないかな。しかし、ハービーとその一派の音は、ボクにとってかなり好み。ファンクも良いが、この時代のハービーの音はECMとも交叉していて、電気的な浮遊感が気持ち…

Freddie Hubbard, Stanley Turrentine: In Concert Volume One (1973) CPは馬鹿に出来ない1枚

volume 2に続き、volume 1へ。(逆じゃないか) ECMとかフリーとかインプロとかの中で、これは逆に新鮮。まあ当時はCTIって何となく日陰感があって、ジャズ喫茶でもかかっていなかったように思うがどうだろうか。 持っているレコードは1978年にキングから再…

Herbie Hancock, Freddie Hubbard, Stanley Turrentine: In Concert, Volume 2 (1973) 日曜の朝には

ハービー・ハンコックが聴きたくなって、未聴のレコード盤を取り出した。1970年代のノーマン・グランツ、のように思えるクリッド・テイラーのCTI盤。メンバーの組み方の緩さ、もグランツ風。エリック・ゲイルとデジョネットだしね。(ゲイルの音がほとんど聞…

山下洋輔トリオ(1973) オープンリールからの復刻

最近はLPレコードに気持ちが行っているので、気がつかなかった。オープンリールで発売されたアルバムからの復刻だそうで、音が極めてよい。デッドな録音ではあるが、サックスが中村誠一から坂田明へ交代した第二期トリオの最初期の収録となる。同年には、イ…

Naná Vasconcelos: Africadeus (1973) フランス制作のレコードの中に行儀良く

先般、入手したSaravahのアルバム。1973年の録音なので、こちらのほうが先に出ている。1975年のセカンド・プレスでジャケットが異なる。RCAから出されているSaravah盤。音質は先日のアルバム同様、満足がいくものだ。 奏者はナナ・ヴァスコンセロスのソロ。…

Hampton Hawes: Playin' In The Yard (1973) 美味しいローズ、B級の味

フェンダーローズの音が好きだ。美味しいグルーヴ感がある。初期のRTFやWRのような高踏的な演奏もいいが、ハザウェイの身体的な音、あんな感じがいい。このホウズも、フェンダーローズの音色を生かしてグルーヴする演奏で、なかなか美味しい。 間違いなくジ…

Art Blakey & The Jazz Messengers: Anthenagin (1973) ウッディ・ショウの魅力

アート・ブレイキーはあんまり好みでもなくて、例外的にメッセンジャーズ結成前のバードランドをタマに聴くくらい。これも、ホレス・シルバーのピアノの躍動感、クリフォード・ブラウンのトランペットの端正なハイ・ノートに惹かれているような感じかなあ。…

阿部薫: 彗星パルティータ(1973) 何なんだろうか?

その短い人生、自死したパートナー・鈴木いずみとの生活(映画:エンドレス・ワルツ)で、生前、世間からの無関心のなかで生きたこと(ジャズ奏者は大概)が信じられないくらいアイコン化した奏者である阿部薫。 長い間、コジマ録音のカタログなんかにも載っ…

Keith Jarrett: Fort Yawuh (1973) 奇妙な味の系譜

ジャズを聴く耳が旋回している、ような感覚。先日、Evan Parkerを聴いて、何かの「スイッチ」が入って、improvised musicが平気に聴けるようになった、30年振りに。という訳で、昔合わなかった音を聴いてみよう、と思った次第。 インパルス時代のキース・ジ…

富樫雅彦、佐藤允彦: 双晶(1973) 空間を隈取る、そしてKairos

久しぶりに双晶をターン・テーブルに載せる。無音が長いように感じる。微かなレコード針の追跡音の中なら、奏者達の音群が静かに湧き出す。 角突き合わせるようなインタープレイではなく、佐藤のピアノを真ん中に据え、広く空間を隈取るような富樫の打楽器。…

Nana Vasconcelos: Novelli (1974)とAfricadeus (1973) ナナの音

フランスSaravahのアルバム。このアルバムとAfricadeusがカップリングして、CDになっているようで、apple musicにアップされている。 はじめてAfricadeusを聴くが、凄い。アフリカ色の強い、打楽器とvoiceのソロ。 加飾がない、生のナナを聴くような気分だ。…

David Liebman: First Visit (1973) あの時代の日本

あの時代の日本、万博の3年後、の凄さ、を今に伝えるアルバム。所得水準ではまだまだ先進国との格差はあって、微妙に豊かさに届いていない感覚。でも急速に、各家庭に電話、乗用車、ステレオ装置など「生活のゆとり製品」が急速に普及していた、その勢いそ…

菊地雅章: End For The Beginning

昨日、レコード市で入手したのは End For The Beginning (1973)。二管をフロントとしたライヴ盤。富樫雅彦のSong for myselfのような世界観。日本のジャズとしか云い得ない音が、ポール・ブレイのような冷ややかな音色で綴られている。熱狂からは遠い、眼に…

Miles Davis: Black Satin

1973年のマイルスのライヴについては、白眉はデイヴ・リーブマンのサックス。マイルスとの闘争的な演奏は素晴らしい。その分、リズムの印象は薄い。 1975年のライヴの方が、聴き手に陶酔感を与えるようなリラックスの瞬間があり、リズム・セクションの完成度…

鈴木勲: Blow up(1973) ボクが一番好きな(じゃないかな)日本のジャズマン

先日,ジャズ会メンバーの年若き友人(J君,君のことだよ)のクルマに乗せてもらって宝達まで行ったときに、クラブジャズのコンピレーション盤をかけてく れた。その一曲目が彼のお気に入りで、Aqua Marine。彼は鈴木勲は知らなくても、この曲がお気に入り。…

(ECM1044) Julian Priester Pepo Mtoto: Love, Love (1973) 全てにわたって

Julian Priester(tb, horn, fl, perc, synth), Hadley Caliman(fl, reeds), Bayete Umbra Zindiko(key),Bill Connors(g), Ron McClure(b), Kamau Eric Gravatt(ds), Mguanda David Johnson(fl,ss), Nyimbo Henry Franklin (b ), Ndugu Leon Chancler(ds) Rec…

(ECM1042) Eberhard Weber: The Colours Of Chloe (1973) 本当にいいアルバムだなあ

Eberhard Weber (b, Cello, Ocarina), Rainer Brüninghaus (p, synth), Peter Giger (ds, perc), Ralf Hübner (ds on A2), Ack Van Rooyen (flh), Südfunk Symphony Orchestra Stuttgart (Strings [Cellos] ) Recorded December 1973 at Tonstudio Bauer, Lu…

(ECM1041) Jan Garbarek: Witchi-Tai-To (1973) 欧州奏者としての独自の音

Jan Garbarek(ss,ts), Bobo Stenson(p), Palle Danielsson(b), Jon Christensen(ds) Recorded November 27 and 28, 1973 at Arne Bendiksen Studio, Oslo

(ECM1040) Gary Burton: Seven Songs For Quartet And Chamber Orchestra (1973) バートンの味

Gary Burton(vib), Michael Goodrick(g), Steve Swallow(b), Ted Seibs(ds) Michael Gibbs(cond, composer), The NDR-Symphony Orchestra Recorded December 1973 in Hamburg

(ECM1039) Dave Liebman: Lookout Farm (1973) ECMを聴いている感じがしない、という意味で不思議な一枚

Dave Liebman(ts,ss,fl), Richard Beirach(p), John Abercrombie(g), Frank Tusa(b), Jeff Williams(ds), Don Alias, Armen Halburian, Steve Sattan(perc), Badal Roy(tabla), Eleana Sternberg (voice) Recorded on October 10 and 11, 1973 at Generation…

(ECM1038) Art Lande, Jan Garbarek: Red Lanta (1973) 静謐を一枚のvinylに封じ込めた、ような印象

Art Lande(p), Jan Garbarek(fl, ss, bass-sax) Recorded on November 19 and 20, 1973 at Arne Bendiksen Studio, Oslo

(ECM1035-37) Keith Jarrett: Solo Concerts Bremen / Lausanne (1973) 1973年のキース

Keith Jarrett (p) Recorded at Lausanne, March 20, 1973 Bremen, July 12, 1973

(ECM1033/34) Keith Jarrett: In The Light (1973) 実質的にnew series第一作

Keith Jarrett(Cond.,p, Gong, Perc.) Sudfunk Symphony Orchestra, Stuttgartt

(ECM1032) Ralph Towner: Diary (1973) 眠れぬ夜に蝋付けの羽が飛び散る夢を

Ralph Towner(Twelve-string Guitar, Classical Guitar, Piano, Gong ) Recorded April 4 and 5, 1973

(ECM1031) Terje Rypdal: What Comes After (1973) 麻薬的な1970年代の蠱惑に満ちた作品

Terje Rypdal(g,fl), Barre Phillips (b, Piccolo-b), Sveinung Hovensjo(el-b), Erik Niord Larsen(oboe, English-horn), Jon Christensen(ds,org) Recorded on August 7 and 8, 1973 at Arne Bendiksen Studio, Oslo.

(ECM1030) Gary Burton:The New Quartet

ここで種を蒔いて、PMGで刈り上げた感じだ。

(ECM1021) Keith Jarrett, Jack DeJohnette: Ruta and Daitya (1971) ここからボクが知るECMがはじまる

Keith Jarrett(p, el-p, org, fl), Jack DeJohnette(ds, perc) Recorded at Sunset Studios, Los Angeles