K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Derek Bailey: Ballads

Improvised musicという分野がある。脱構築と称して,音楽を解体し尽くした廃墟の音楽じゃないのか。

Miles Davis & Bill Laswell: Panthalassa

昨日がマイルスの命日だったのか。知らなかった。気にもしていなかったのだけど。知らずに連日マイルスのことを書いている因縁に驚いてしまった。

Miles Davis: Black Satin

1973年のマイルスのライヴについては、白眉はデイヴ・リーブマンのサックス。マイルスとの闘争的な演奏は素晴らしい。その分、リズムの印象は薄い。 1975年のライヴの方が、聴き手に陶酔感を与えるようなリラックスの瞬間があり、リズム・セクションの完成度…

小曽根真:Road to Chopin

小曽根真を意識してはじめて聴いたのが実に最近。5年位前に大阪ブルーノートでマイク・スターン・バンドのゲストでオルガンを弾いているのを聴いて、達者だなあと思った。ピアノは昨秋の金澤。このアルバムのテーマ、Road to Chopinのとき。

加古隆・TOK:Paradox (1979, Japo)

その頃のNHKのライヴ番組セッション505(だったか)で、この加古隆のグループTOK(Takashi Kako, Kent Carter, Oliver Johnson)が出演し、面白かったので、この「パラドックス」を手にしたのだ。

清水アリカ全集 (2011年、河出書房新社)金澤の本屋、そして知らないキミのこと

8月の終わりに京都を歩いていて久々に大きな書店にふらっと入った。文芸新刊の棚で眼に入った本。巻頭「革命のためのサウンドトラック」。私は小説をあ まり(ほとんど)読まないので、知らなかった「清水アリカ」だけど、乾いた断片的な文章が作る暴力的な…

加古隆:ポエジー(1986) 颱風がやってきた朝

颱風がやってきた朝

Pat Metheny: Offramp (1981) 雨の夜に昔を振り返るなら

このアルバムでしっかり鷲掴みにされたのだけど、多分、濃い陰翳が音の隅々まで流れていて、それでいて透明感は前作よりも増している。Are You Going With Me?の単調な(と聴こえなくもない)フレーズの繰り返しのうえに流れる音が、キモチを遠くへそっと連…

Wayne Shorter: Joy Ryder

ここ数日は、忙しくしている。書き物の仕事があって、連休もあったものじゃない。だから、今日聴いている音楽をちょっとだけ紹介。

Fazil Say & Patricia Kopatchinskaja

このアルバムはイスタンブールで買ってきたもの。トルコといえば、唯一人知っている音楽家はサイだから。といっても、昨年、金沢公演を聴くまで知らなかったので、なんとも底の浅い話なのだけど。

名古屋から大阪:巡業のような日々

札幌から金澤にかえってほっとする間もなく、再び仕事で巡業のような旅に出た。 名古屋の空はまだ夏の色だった。味気ない街路樹がある通りを歩いていたら、蝉の鳴き声が気になった。それでも、風は既に秋の色を帯びていた。 そして今夜は大阪。仕事を終えて…

札幌:鯨もいる秋の空だそうだけど

仕事で国内を移動している。金澤を出て東京で明け方の満月をみたあとに早朝のフライトで千歳に降り立った。北大に用事があったから。札幌の街を歩いていると、寒くも暑くもない丁度良い秋の陽気。大気には湿り気がなくて、それだけでここが日本であることを…

Pat Martino: Live !

Muse時代のアルバムには驚いてしまう。70年代のジャズのフォーマットを使いながら、もうジャズとしか云いようのない音が敷き詰められる。音が息苦し いほどに弾かれ、奔流となり向かってくる。リラックスした空気を一瞬感じさせても、それは形だけのテーマを…

赤坂:十五夜お月さまを眺める

とても残念だったのは満月の夜、中秋の名月、には金澤にいなかったこと。仕事ででかけていたのだ。夜まで、窓のない会議場にいたので、すっかり気が滅 入ってしまった。少し呑んだだけで、眠たくなってしまったので、ホテルでそのまま眠ってしまった。それが…

久々のお茶の水ディスクユニオン:ジャズ・クラシック1時間一本勝負

ジャズ館では7枚。平均単価が1000円と、いつもになく高価(!)な買い物になった。本当はチャールズ・ロイドの新譜が欲しかったけど、高かったなあ。ということで、その7枚は以下のとおり

Gary Peacock: Shift in the wind (1980) 今朝みえる風はどんな色?

ここ数年はふっとゲイリー・ピーコックが気になっていて、見かけたら出来るだけ持って帰りたいなあと思う。これも、そんな一枚で最近購入した西独製の LPレコード。ピアノがECMから「ルビサ・パトロール」を出しているアート・ランデ、ドラムが晩年のビル・…

Miroslav Vitous:Infinite Search

ジャズを聴きはじめてから長く愛聽していた「違う種類のグルーヴ」の典型的な一作はコレ。ボクの根っこに染みついたジャズとか、グルーヴって音にするとこ んな感じ。黒い感じでは勿論なくて、そう地に立つグルーヴではなくて、頭頂から天蓋に音が抜けていく…

Aretha Flanklin: Live at Fillmore West

とりわけ,今週は忙しいのでちょいとした景気付けをしなくちゃと思って聴いたのが名盤として名高いコレ、アレサ・フランクリンのライヴ。ECMの音が抽象化の果てにあり、感覚の上に浮遊させるような音楽であるならば、このアレサは(というか、ソウルミュージ…

田部京子:吉松隆/プレイアデス舞曲集

タイトル通り、すばる:プレイアデス星団が冠された曲集。柔らかい音を聴いていると、時間とか空間を遡っていき、なんとも不思議な感情の中まで下りていくような感覚だった。そして、透明な大気の中で、かすかな音を立てている星そのものを聴いているのだ。

エスニックJAZZ会@花のアトリエこすもす

冒頭の写真はイスタンブールのエジプト市場。ここで求めた14種類の香料セットを超えた匂い、が楽しめたらいいなあ。

Bill Evans: Waltz for Debby 高分解能オーディオで聴く

60年代初頭のRiversideの名盤、ビル・エヴァンスのWaltz for Debbyをダウンロードした。Village Vanguardでのライヴで、録音が良い印象はない。メンバーは、かのスコット・ラファロのベース。交通事故死したスコット・ラファロ生前の最後の演奏 で名高い。そ…

(ECM1064/65) Keith Jarrett: The Koeln Concert (1975) 4つめの音源は高分解能(High Resolution)音源

キースのケルンコンサートがあったので買ってしまった。たかだか$18(¥1400だから、最初の日本盤¥3600と比べると...)。これが4つめの音源。これが強烈なファイルサイズで2.33GB。CDの3倍強。分解能から理論通りにデータが増えている。