K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2015-01-01から1年間の記事一覧

(ECM1049) Keith Jarrett /Jan Garbarek: Luminessence (1974) ガルバレクのwith strings

1974年の5月から6月のニューヨーク録音シリーズの前に吹き込まれたアルバム。キースは作曲だけで、ピアノを弾いていないので注意! 喰わず嫌い。どうもキース関連の創作音楽っぽいのは苦手。フォークもどき、クラシックもどきのようで、うーんと首を傾げて…

rabbitoo: national anthem of unknown country (2014) 今年よく聴いたアルバム

昨年秋、秋のアキ(だったか)ツアーで金沢・もっきりやに来た高瀬アキバンドのドラマーが田中徳崇さん。その後の日野皓正バンドでもそうだったけど、切れのよい変化自在なドラムが素晴らしかった。そんなことをネットで申し述べしていたら、新潟のSさんから…

金沢のようでない金沢の空、そして久しぶりに走ること

日曜日から晴れ続けている。金沢のようでない金沢の空を眺めている朝。黎明の頃から、透き通った光景が広がる。空には三日月と金星が光っている。 やがて遠くの山並みにも光が当たり、雪嶺が浮かび上がる。そんな、いつもの12月と異なる開放的な空気を楽しん…

Nikolai Petorov: Sergei Prokofiev/Piano Sonata no.2, no.9 (1972)ほか、まだまだメロディア

札幌で火がついてから、旧ソ連のメロディア盤にイカれている。音が良いLPレコード。好きなピアノ奏者中心に集めてみた。札幌に続き、海外の通販ディーラーから2回購入。2回目が今日届いた。今回はペトロフ、ソフロニツキーを中心に、ソコロフ、ゲンリヒ・…

Sonny Rollins: Saxophone Colossus (1956) 場を作る力

あまりにも有名な盤なので、内容を語るのもヤボだろうと思う。(少しだけでも)詳しい人は気がついたと思うけど、ジャケットがオリジナルと異なるものを掲載している。今日届いたレコードだけど、1964年以降のプレス。 それでもカッティングはルディ・ヴァン…

辛島文雄: Karashima ジャズに生きる(2013-14)

辛島文雄さんが病気療養中だそうだ。彼を応援するためのCDが制作されている(ここのサイトに記事が出ている)。 もっきりやの平賀さん経由で入手。早速聴いているが、素晴らしい内容。2013年から2014年のピットインでのライヴ録音。 多分、ボクから上の世代…

Sviatoslav Richter: Shostakovich/ Preludes And Fugues For Piano (1964) まだまだメロディア

これは札幌で入手したメロディア盤。旧ソ連で1964年に発売されたメロディア盤。モノラル特有の強い音圧で迫ってくる。リヒテルの強靱な打鍵が迫ってくる。まだまだメロディア盤、に魅入られている。 ディジタル音源とこのようなレコードを聴き比べると、ジャ…

モノクロームの12月

昼間から雷が鳴る、騒がしくも沈黙したような大気に包まれる季節がはじまった。 時々刻々景色が変わっていく。何時も眺めていて飽きない。目を離すと、光景が変わっている。 自室からは空の半分くらいが見えるのだけど、荒天から好天までが千切れてコラージ…

Helge Lien Trio@もっきりや

今年もヘルゲ・リエン・トリオがやってきた。昨年、ライヴではじめて聴いたときの驚きは生々しい。楽しみにしていた。CDで聴く印象と全く違った、美音が攻める演奏。 1970年代のキース・ジャレット・トリオを彷彿とさせるような、フォークを想起させる旋律。…

Andre Marques: Viva Hermeto (2015) ふつーのジャズじゃん

先週、お茶の水のディスク・ユニオンで見かけて、とにかく連れて帰ったCD。ブラジルのピアノ奏者がパスコアール・カヴァーってだけで、痺れてしまった。 最近はメーマリ、ローレロイなど、ブラジルのピアノ弾きに痺れているので、素材がパスコアールとなると…

(ECM2428) Gary Peacock: Now This (2014) 走馬燈、というコトバが

12月に入った。今年の*枚、のような記事が見えはじめると、押し迫った感じに、やはり押しつぶされそうな気分になる。年末は苦手、なのだ。 ボクの場合、あまり沢山の新譜を聴いていないので、今年の*枚、は書けないのだけど、メルドーのソロの圧倒的な迫力…

今朝の山並み

ほとんど曇りか雨、そして先週ははじめての積雪。まれに晴天。そんな暗いduty ratioの日々が続く。 今朝は明るい日差しで眼が覚めた。遠い山並みが見え、積雪の様子もぼんやり浮かんでいた。 山並みの移ろい、が楽しみになってきた。

冬の前に

冬の前に、柔らかな光が注いでいる休みの昼下がり。 さて何をしようか、と思うこともなく、レコードを回し続けている。

Brad Mehldau: 10 Years Solo Live (2015) ジャズの奏者なのだと

長い間、メルドーは苦手で聴いていなかった、トリオのアルバム。今もあまり聴かない。何故だろうか。 急激に身近に感じるようになったのは、ケヴィン・ヘイズとのmodern music。メルドーのピアニズム、というかピアノの響きの美しさに魅せられた。そのあとの…

11月末のお茶の水・ディスクユニオンJazz Tokyo・クラシック館

昨日は横浜に出張。途中でごく短時間、お茶の水に寄った。本当に久しぶりなのだけど、前は何月だったのだろうか。 まずJazz Tokyoに行ったが、店頭にECMコーナーがない。全般的にレコードが少なくがっかり。年末のセール向けなんだろうが、タマにしか行けな…

Anatoly Vedernikov: Galynin, Shostakovich (1971) 少し憑かれているような、そして北陸の空に

少し憑かれているような、感じで旧いソ連のレコードを聴いている。とにかく、音が良い。困ったことに、ボクのなかでECMの音場が少し褪せている。それくらい、素晴らしく、またmagicalな音のように感じる。CDで聴いたときは、少し曇ったような、音自体が陰翳…

本多町の奥でのこと

先日、金沢の路地や坂での不思議なこと、について少し書いた。路迷いに誘い込むような何か、戯れてくるような何か、そんなものを感じることがある、という話。いわゆる霊感、のようなものが全くないボクであっても。 昨日は東京から再びやってきたSさんと金…

Vladimir Sofronitsky: A. Scriabin/Preludes (1964) 名盤と云われるが

[追記] 一晩経ってから聴き直すと、cowryの美音の呪縛が解け、我が部屋でも美音が楽しめる。全く異なる種類の音。勿論、PCとyoutubeでも音楽は楽しめるし、ボクも楽しんでいる。だけど全く違う次元で、戦慄を覚えるような音空間への扉があるということ。重い…

こちらの空

11月の北陸には珍しい晴天、連休の最終日。昨日まで、印度支那半島にいた記憶が薄れるほどに、ここの空気に馴染んでいく、感じ、が気持ち良い。 夕暮れ時に独り部屋で空を見ていたのだけど、こちらの空、の淡い色彩感に気持ちが引っ張られた。一瞬、西の方…

金沢に同期を迎える

1週間ほど前の話。 金沢に隠遁気分で住んでいる。だから他所と係わる仕事をお仕舞いにして、渓流釣りをしたり、呑んだり、という日々を過ごしたいのだけど、往生際が悪い。日々、現役感との相克のなかにある、といってもいい。まずは海外に出かける仕事から…

乾期のバンコク(DAY-3)Do nothingの一日

三日目は休養。それが全ての短い滞在。いつものことだけど、Do nothingの一日、を過ごす。部屋でビールを呑む、体を揉んでもらう、長足と夕食を食べる。それだけ。どこも行かないで、仕事少々と、本を読む。今回は日本時間で過ごし、深夜、酒をあまり呑まな…

バンコク・アソーク「North East Family」イサーン料理店

バンコクのホテルで、仕事をしながら息抜きに写真を整理。 昨夜はアソークの交差点にあるイサーン料理店で食事。小さな店なので、居心地は良さそう。イサーンはバンコクの東北部。 さすがに同じ店ばかりなので、少し探してみた。基本的にスパイシーだった。

乾期のバンコク(DAY-2-2)second half of the day

乾期なのに雷鳴まで聞こえた日中。モノクロームの雲が沸き上がるように見えた。陽が沈むと、原色の光景が染み、のように広がりはじめた。 19時頃のASOKに立っていた。喧噪はこれからだ。

乾期のバンコク(DAY 2)雷鳴が聞こえた日

乾期のバンコクで雲が出ているのを見た記憶がない。湿度が高い。流れる汗に驚いた。仕事の帰りには、雷鳴まで聞いてしまった。 昼前から仕事に出かけ、来年の行事の見直し。この5年余り成功裏に行ってきたのだけど、少し難しくなりそうな予兆が見え隠れして…

乾期のバンコク(DAY 1)

朝、暗い時間から家を出て、時差2時間分だけ昼間が長いのに、投宿したときは夕暮れだった。 乾期のバンコクに着いた。いつものSkumbit soi 11の喧噪の中。 翌日が仕事なので、宿の近くにある屋外の食堂Suk11で軽い夕食。 いつもは夕食の後、なじみのbarでだ…

今朝の光景

今日から暫く出かける。暗い時間から小松へ。雲が多い空だけど、北陸らしく美しい、ように感じた。 飛行機の向こうに見える白山 白山 富士山が見えてきた 横浜沖から

Nikolai Kapustin : Kapustin plays Kapsutin/Eight Concert Etudes (1985) LPレコード聴くカプスーチン

カプスーチンを聴くと、その豪腕というべき強烈な打鍵と速度感、を思い出す。安らぎ、よりも昂奮。それでいて美音。すさまじい世界。 今回、ソヴィエトのメロディア盤を注文するときに、ヴェデルニコフのつぎに探したのはカプスーチン。さて、どう聴こえるや…

昨日届いた旧ソ連のメロディア盤

昨日ロシアのメロディア盤が届いた。確かに音はとても良い。ドイツ盤とは全く異なる潤色のない透明な音。 キリル文字のジャケットと格闘中。ベデルニコフ、ゲンリヒ・ネイガウス、カプスーチン、ソフロニツキーが弾くピアノ。 美しい。 ゲンリヒ・ネイガウス…

秋の残照のような、一日

金沢マラソンの翌日、強い光の下で目覚めた。走った後、前の職場の同期、知り合って30年以上の知己、と痛飲したので馬鹿なんだけど。 11月の金沢は冷たい雨。日々、陰鬱に寒くなっていく。それが好きなのだけど。それが10月のはじめのような陽気で、犀奥の山…

(BLP4022) Duke Pearson: Profile (1959) 揺れる美音

今年欲しかったレコードはいろいろあるが、デューク・ピアソンの初期のピアノ・トリオが2枚、勿論ブルーノート。モノラル盤が欲しい、と思っていた。随分前に新宿のディスク・ユニオンのセールで見たのだけど、2枚とも6万円台。ということで手が出なかっ…