K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Avangarde

Jim O'Rourke: sleep like it's winter

脳内の何かをゆっくり溶かしていくような、が僅かな快感を

OUT TO LUNCH

ボクにとってのドルフィーはLast Date。20代の仕舞い方の頃に、ディスクユニオン関内店で手にした蘭フォンタナ盤(ステレオ)にスッカリ魅了されて、なのだ。その前にはウォルドロンとかリトルとのセッションは聴いていたが、そこまでは魅了されなかった。確…

齋藤徹、沢井一恵: 八重山游行

解き放たれた音の軽やかさと、圧力の強さ

齋藤徹: CONTRABAJEANDO

何とも不思議な音楽で、静かで、賑やか

川下直広/RAdIO: RAdIO

通勤のクルマのなかではコレが無限巡回

1993年のDerek Baileyと田中泯のヴィデオ(NTSC)

断片的にyoutubeで紹介されているベイリーと田中の共演。Incusのヴィデオがあるのは知っていたが、欧州なのでPAL。入手しても見ることができないなあ、と思っていた。最近、NTSCのものを発見、入手した。嬉しい。 既にVHSヴィデオプレーヤーを廃却したので、…

Keith Tippett: Mujician & Mujician II [LP versions]

こんな音を何時間も聴いているのは、どうかと思うのだけど

Cecil Taylor: Love For Sale

このジャケットで、あのタイトル、怪しい

Cecil Taylor: Solo

音の純度を高めていくと

坂田明, Jim O'Rourke: およばれ tetrodotoxin

2007年のHagyoと同じくオルークと坂田の組み合わせ。これが凄く良い。先日、クルマのなかでランダム再生していたら、このアルバムにあたって、運転中に痺れてしまった(危ない!)。

Jim O'Rourke, 坂田明, Yoshimio:Hagyou

最近、ジム・オルークを聴いている中で、これがあって、とても良いので数え切れないくらい聴いている。オルークとヨシミオ(?)が作る漂うような、掴みどころのない音空間のなかで「ジャズ・サックス」を吹く、その組み合わせが驚くほど、未来的なカッコ良…

Tyshawn Sorey: The Adornment of Time

心地良い疲労感が残る1時間を越える体験

ハワード・ライリーのDiscussions(澤野盤)の解説から

ハワード・ライリーのDiscussionsのレコードを購入。澤野の再発盤。 音質的には微妙感はありが、あのようなアルバムをレコードでしっとり聴くことができて、素直に嬉しい。1960年代のヨーロッパ・ジャズ黄金時代を主張される星野氏の云うとおりだ。1970年代…

吉田隆一/blacksheep: +-BEAST-

吉田隆一/blacksheep: +-BEAST- (2015, Velvetsun products)1.ふらふらする上弦の月2.時間象限3.ふらふらする三日月4.φ - Phase -5.遅すぎた交錯6.ふらふらする満月7.鋼の角と羊毛の軌条8.ふたつの環 - 午後の陽のティアラ -9.地球、買います10.黒羊のうた吉…

Sam Rivers: Hues

先週の買い物で、(多分、全部聴いていないけど)このアルバムが一番じゃないかなあ。リヴァースのサックス(いや音楽だね)に魅了された。純度が高いジャズだから。BNの4000番台的な音の延長線でありながら、しっかりと1970年代のパルス的ビートの上で音を…

Chris Pitsiokos - CP Unit: Riding Photon Time

これ凄いジャズアルバム、じゃないか

Steve Lehman: The People I Love

珍しく、ほやほやの新譜。心待ちにしていたスティーヴ・リーマン。ピアノにテイバーンを配しているとの事前告知で期待が高まっていた。 上手く書けないのだけど、そのような期待とは関係のない出来。仕事しながら、bandcampからDLして聴いていると、テイバー…

Joseph Jarman: Poem Song

昨年だったかな、渋谷毅のアルバムなどと再発されたアルバム。これが、実に、実に、と何回も繰り返したくなる程良い。 どうも和楽器(ここでは琴)を使ったジャズって際物イメージがあったのだけど、尺八の銀界と同じく、そのような偏見を寄せ付けない素晴ら…

Paul Bley: Blood (1966) まあこれでブレイのレコード蒐集は

1966年の欧州でブレイが吹き込んだアルバムは幾つかあるが、一番これが良く出来ているように思う。ライヴ盤は冗長で、集中力に欠いているように感じられるから。このアルバムでは、どの楽曲も短く、逆に曲や編曲の良さ、のようなものが直接伝わる。この時期…

Ornette Coleman: Sound Museum - Three Women

ジュリ・アレンとオーネットの共演盤があると知って、即刻手配し、今日届いた。そもそもオーネットとピアノの共演盤って、(あるのかも知れないが)聴いたことがないので興味が沸いた。それにジュリ・アレンもいいなと思うことも多いのだけど、何かボクのな…

William Parker, Hamid Drake: Summer Snow

ウィリアム・パーカーやハミッド・ドレイクは、音の隅々にまで染み渡るような、何というか「ジャズくささの強度」のようなものが好きだ。アヴァンギャルドな感じ、というよりは。ビートの強靱さ、が垣間見えたときの快感、が良いというか。 決定盤?が良くわ…

齋藤徹: Travessia (2016) (またもやの)Late comerであること

日本のアヴァンミュージック本で再び、その名前を見てから聴きはじめると、フリーだかなんだか、という定型的な枠ではなく、コントラバスの「あらゆる音」を「あらゆる形」で聴かせるような、スケールの大きさに惹かれた。そして、その低音が生み出す様々な…

Cecil Taylor: Indent

最近、twitterのタイムラインがセシル・テイラーのレコードで溢れた。誰かが、好きなレコードを質問したのだ。そのなかの幾つかは聴いたことがなかったので、少し気になった。 このIndentもそう。確かブツだけ確保したような気がするなあ(いい加減や)、と…

松風鉱一: ゲストハウスで昼寝

いや、これは面白いし、素晴らしい。それぞれの奏者の音が粒立ちながら、存在を主張し、音響空間を広げる。ライヴでありがちな、熱狂を纏ったような取り繕いはなく、音を積み上げていく。 管楽器は熱せず冷めず、淡々と音を紡いでいくが、その奇妙な音色が大…

山下洋輔: Jazzbühne Berlin '83

1990年になってハンブルクのレーベルから発売された1983年欧州ツアーのアルバム。当時の東ベルリンでの録音。東独の崩壊に伴う発売かな? 同時期・同メンバーでの録音は既に発売されている。こっちは当時の西独での録音: 山下洋輔:In Europe 1983 - Music/…

栄芝, 近藤等則 : The 吉原 (2003) 一歩も二歩も引いた近藤の電気トランペット

栄芝(唄, 三味線), 近藤等則(tp, beats)

近藤等則, DJ Krush: 記憶 Ki-Oku (1996) 退色した写真のような光景

昨日届いたレコード。CDと比較し、打ち込みの音が柔らかい感じがする。勿論、陰翳の強い音には変わりがないのだけど。 針のトレースが奏でる雑音が作り出す「場の音」というのか「空気感」が付与される訳だけど、そのような奏者達が意図しないものが、聴き手…

Pharoah Sanders: Juan Les Pin Jazz Festival '68

内容はとても良い。リストン・スミスのピアノとの組み合わせに引っ張られた訳だけど、期待を全く裏切っていない。後年のサンダースにある「外連味」が全くなくて、案外あっさりと綺麗な旋律を吹いているのだけど、息遣いや音の太さはサンダースそのもので、…

Marion Brown: Sweet Earth Flying

インパルス盤というと,1960年代のコルトレーンを筆頭に数多くの名盤をまず思い浮かべる。1970年代に入ってもキース・ジャレットのアメリカン・カルテットなど出しているが、往年の盤質からは劣化し、薄いダンボールジャケットにペラペラのレコード。他のレー…

齋藤徹: PANARI

波の音が聴こえる。八重山で、それもフィールドでの録音のようだ。多重録音では、ないのだろう。波の音、ベースの重低音が唯そこにある。そんな非日常の音が、あたかも日常の音のように、そこにある。