K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧

足立正生:略称・連続射殺魔(1969) 富樫雅彦・高木元輝の音

youtubeにアーカイブされている映像と音。 副島さんの本を読んで知った映画。ボクの世代には忘れられない名前、永山則夫、の映画。ただし、登場人物なし、彼が見て感じたであろう風景を延々と撮影し、並べたもの。そこには昭和40年代に日本、ボクにとって懐…

名古屋雨天

忙しくて、コメントにも返信できていません。ゴメンなさい。 今日は気乗りがしない出張で名古屋へ。気分と同じく雨天。 しばらく、地表を這う豆粒のような人たちを、ぼんやり眺めていた。

銀巴里セッション(1963)そして日本のジャズ(最近、届いたレコード)

先週届いた3枚のレコードは全て、日本のジャズだった。 元来、日本のジャズは好きで、30年前、随分とレコードを買った。亡父からは、そんなの聴いて面白いか、と云われたけど。要は、本場を聴け、的な感覚だった。1970年代のお仕舞い。だけど日本のジャズは…

HONMOKU JAZZ 1981-1995 YOKOHAMA本牧ジャズ祭の軌跡(中区刊行物)

1983年春、就職で関西から関東へ出た。元来、人見知りが強く、友人は少ない。かつ、内向的な割には自意識が肥大。自分でも扱いに困る始末。 そんな人間が、会社という閉鎖空間でやっていけるのか、そんな悩みのなかにあった頃。一方で、家庭の縛りのようなも…

Keith Jarrett: Fort Yawuh (1973) 奇妙な味の系譜

ジャズを聴く耳が旋回している、ような感覚。先日、Evan Parkerを聴いて、何かの「スイッチ」が入って、improvised musicが平気に聴けるようになった、30年振りに。という訳で、昔合わなかった音を聴いてみよう、と思った次第。 インパルス時代のキース・ジ…

新緑の犀川源流域へ

昨日、長野から来た若い友人M君を連れて犀川源流域へ。やはり単独行は怖い、のである。山よりもずっと。 朝4時過ぎに出発した。熊走のゲートにクルマを置いて、犀川ダムまで自転車で6km。ダムに着く頃には空が明るくなっていた。犀川ダムから徒歩8kmで月が…

Evan Parker, George Lewis: From Saxophone & Trombone (1980) 抽象的な音空間

先日、ナマEvan Parkerを聴いてから、Free JazzどころかImprovised musicのような焼け野原のような音楽(失礼!)に飛びつかれた。憑かれた、とでも書こうか。南米音楽だったり、ソウルだったり、関心事は移ろう。その移ろいのローテーションのなかに入った…

渓流も新緑

今年は春が早い。すでに残雪もなく、早春の雰囲気から新緑に。すでに強い日差しの中にある。 日々、気温は大きく変わるのだけど、着実に水温が上がっている。いよいよ魚も動き出したように思える。 今まで、さっぱりだった釣り場でいきなり何本かあがった。 …

富樫雅彦、佐藤允彦: 双晶(1973) 空間を隈取る、そしてKairos

久しぶりに双晶をターン・テーブルに載せる。無音が長いように感じる。微かなレコード針の追跡音の中なら、奏者達の音群が静かに湧き出す。 角突き合わせるようなインタープレイではなく、佐藤のピアノを真ん中に据え、広く空間を隈取るような富樫の打楽器。…

(ECM1844) Herbert Henck:John Cage/ Early Piano Music (2000) 美しい現代音楽

美しい現代音楽が好きだ。美しい音を現出させるために、既存の規約を壊すような破壊、は好ましい。 メシアンの鳥の音楽を聴いていると、我々と直交するような、あたかもパラレルワールドの音楽のような趣で楽しい。 ハル吉「現代音楽ディスク」を読んでいる…

高木元輝、加古隆: Jazz A Maison De Japon, Paris (1974) パリの日本人

パリの日本人、は藤田ばかりでなく、ジャズ奏者も。今も沖至はパリじゃないかなあ。 これはメシアンのもとで学んでいた加古隆と高木元輝のコンサート。30年前に加古のレコードの積もりで買って、放置していたもの。 高木元輝が気になって聴いてみたが、これ…

自室から見える山々

いよいよ残雪が目に見えて減ってきた。以前から気になっていた山岳同定を行ってみた。 この棲まいに移るとき、南向きの窓からの景色が気に入ったのだけど、何が見えているか、よくわからなかった。 この写真には写っていないが、東には医王山が見え、そのま…

渋谷毅, 森山威男 (2001) あの緩い空気のなか(見えない匕首)

先日、オークションで安価だったので購入。ゆっくり、静かに渋谷さんのアルバムを手に入れている。 渋谷毅と森山威男って、カテゴリが違う奏者だと思うのだけど、基本的には「不動の渋谷毅の音」に森山威男が様々な音色を嵌めていく、作業を行った軌跡、のよ…

(ECM2421) Ben Monder: Amorphae (2010, 2013) 浮遊なんてもんじゃなくて

ビル・フリーゼルに通じる浮遊、まで書いて、そうではなくて、と思った。 厚い雲が覆うような憂鬱な光景、そして、遠くに見える弱い光、そんなモノートーンの心象を、ギター一本で描き出す描写力に驚いた。 そして、ディストーションを効かせたギターの音が…

春の口三方岳

4月の口三方岳は大好きで、ほぼ毎年訪れている。1000mくらいまでは急登。そのあとは比較的平坦な尾根で、長い距離の残雪を楽しむことができる。そして山頂からの素晴らしい眺望、大好きな犀奥の峰を見下ろすことができる。 山麓は春。例年より早い桜が咲い…

犀川河畔・嵐のあと

昨日は嵐。大風が吹き荒れ、横殴りの雨が暴れていた。 例年よりも2週間ほど早く開花した桜は、高い気温もあり満開まで一気に進んだ。あまり花を見て歩かないうちに散るのかな、と思い、少しばかり憂鬱であった。 今朝、それでも気になって、犀川河畔を10km…

(ECM2459) 菊地雅章:Black Orpheus (2012) ある奏者のLast Date

誰もが知っている場所で、だけど誰も見たことがない場所へ行ってしまった、ある奏者のLast Dateを捉えた、ドキュメンタリーである。それだけで、価値はあり、またその内包するcontextは強すぎて、言葉でイイとかワルイとか、そんな戯言を跳ね返してしまう、…

Evan Parker@金沢・21世紀美術館・シアター21:柔らかな構造物が眼前に

ついにEvan Parkerを金沢で聴くことができた。主催者のヴァイオリン奏者・島田英明氏の招聘によるもの。そのご尽力に深謝致します。 はじめて入ったシアター21は大きさもほどよく、50人ほどの聴衆の前でPAなし、で彼の演奏を堪能することができた。 若い頃聴…

Bill Frisell: When You Wish Upon a Star (2016) 交叉しないネジレのような感覚

21世紀に入ってからのフリーゼルの浮遊路線、にはピンときていない。単に、スタイルとして浮遊しているだけで、あまり感覚が反応する要素は無い。Cambridgeでナマを聴いて、確信した。幾つかはいいアルバムはあるのだけど。 このアルバムでは、スタイルとし…

慶恩寺の枝垂れ桜

実は家族の介護で私事多難。家にもなかなか帰ることができていない。そんな訳で日曜の観桜もさっぱりできなかったのだけど、土曜の深夜に気になる桜を観た。というより、闇の中で感じた、か。padでの撮影なのでダメダメだけど、なんとなく妖艶な雰囲気、は伝…

中村達也: Rip-Off (1980) 突き上げるグルーヴ感

最近は買ったCDを覚えてられなくて、慎重に慎重に確認して購入。とりあえずiTunesでライブラリ化するのも、そんな理由もある。レコードは不思議と大丈夫(な場合が多い)なのだけど。ジャケットの図案の認知、が大きいと思う。 そんな情けない昨今と違い、若…

Evan Parker@金沢21世紀美術館(4月6日) えっ、金沢で!

早朝、ネットでこの情報に接したとき、驚きを禁じ得なかった。Evan Parkerのレコードをはじめて買ったのは学生の頃、1980年あたりじゃないかな。35年も昔の頃。社会人になってから、会社の寮で、ライヴ盤を酔っ払って大音響で聴いていて怒られた記憶が、未だ…

桜満開(金沢)

一気に満開になった。山の中にばっかり入るか、仕事なのでどうも実感がない。 街に出ると、華やいでいた。

穏やかな夕暮れ

穏やかで、暖かな日々が続いている。 夕暮れの薄暮のなか、生暖かい風に吹かれて、川向こうの寺町台地のシルエットを眺めるのが好きだ。 南には犀奥の峰が白く霞んでいる。 そして眼下には桜花が広がっている。

Derek Bailey: Music and Dance (1980) improvised musicのこと

インターネットで知り得ること、は多く、様々な音の情報が飛び交っている。そのなかには、時折、気持の芯を突くものもある。 これは月光茶房の原田さんの投稿で知ったアルバム。 田中泯との共演。improvised musicは概ね苦手なのだけど、そう感じた20歳そこ…