K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

The Eric Dolphy Memorial Album (1964) モノラル盤の音圧

このレコードは昔、日本盤で入手。圧巻のリチャード・デイヴィスとのデュオ、若きウッデイ・ショウとドルフィーの共演、そんな記憶が残っていた。そのショウとの共演も、まああまり好きな曲でないし、アルバムの統一感はないし、まあB面のデュオを聴くための…

The Trio Featuring Hank Jones, Wendell Marshall And Kenny Clarke (1956)実は好きな奏者

この記事を読んで、何となく気になっていたレコード。ハンク・ジョーンズについて書いたことなかったけど、実は好きな奏者。 先日のDUでようやく入手。2000円前後だったかなあ、オリジナル盤が。レコードのセドリ師が成り立つ、のじゃないかね。こんなアルバ…

Theo Bleckmann: Origami (2001) 琴線の伝搬

爆音に疲れ果てて、ホテルに戻った。仕事どころではない。 目覚めると、すっかり快復。耳も大丈夫。クルマのなかでは今井和雄の爆音は可能だなあ、と考えたり、懲りていない。 で、JOE氏の記事を読んで、ECMのデモを聴いた。モンダーやマエストロとの相性が…

両国RRR:今井和雄/the seasons ill発売記念 アルバム未使用音源を大音量で聴くイベント

今井和雄の最新作the seasons illが出た後、幾つものサイトで激賞されている。 早速入手して聴いてみたが、凄いと思いながらも、なんかピンとこない部分がある。実は先日書いたとおり、improvised music寄りのギターに快感を感じるような脳内回廊ができてい…

ディスクユニオンJazz Tokyo: まあ結局

実に久しぶりのレコード屋。今日の予定が全部トンだので、午前中は仕事。それから出かけた。まあ結局、そんな時間の使い方しかできない。店内は人が少なく、またレコードも少なく、寂しい感じだった。買い物はまあまあかなあ。 これらは古いプレスのレコード…

東京・湯島「LeKURO」土地の空気に良く馴染んだ店はいいなあ、と

いろいろな経緯があって、東京へ。いつものように湯島に投宿。湯島天神の祭礼の夜で、神輿が遠目で揺れていた。風情があるなあ。 そもそも1981年にレコードを買いに来たのは御茶ノ水で(当時、マレイとかシャノン・ジャクソンをまとめ買い)、以降、このあた…

黎明の頃

黎明の頃に目覚めた。薄らと晴れている。遠くに浮かぶ犀奥の峰の残雪も消えかかっている。 夜半過ぎに降ったらしい雨で、窓が濡れている。仕事の前に沢を歩きたくなった。 5月の晴天続きで、沢の流量は減っていて、澱のようなものが川の底石に纏わり付いて…

Elliott Sharp, Mary Halvorson, Marc Ribot: Err Guitar (2016) 脳内回廊の皮膜

ボクはギターに好ましくない先入観のような偏見が(かつて)あった。そんな話を大学の同級生、といっても試験のときにしか見なかった軽音所属のM君、にすると、最初に聴かせてくれたのはジム・ホールのベルリン。それで偏見はするっと無くなったが、あまり聴…

Andrew Hill: Time Lines (2005) 「本当のブルーノート」のreissueじゃなくて、素晴らしい最後のアルバム

よろすず氏のtweetで気がついたアルバム: Andrew Hill - "Time Lines" https://t.co/QuGny5OiSC — よろすず (@yorosz) 2017年5月10日 Blue Noteに多くのアルバムがあるヒルだけど、これは世を去る前の最後のリーダ作。2005年の吹き込みで、「本当のブルーノ…

つげ義春カラー作品集・紅い花(1969)

紅い花 つげ義春カラー作品集 作者: つげ義春 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2013/07/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る 今時になって、また少しづつ、つげ義春の本を読んでいる。1980年代後半から「休筆」だから、…

吉田美奈子、森俊之、井上陽介@もっきりや

もっきりやで、吉田美奈子のライヴに行ったのは2回目。やはり、もっきりやの平均客数(?)の4倍くらいの混み具合。違う店、みたい。 ライヴで聴く井上陽介のベースがとてもグルーヴする感じが良かった(渡辺香津美のとき)ので、行くことにした。勿論、期…

cowry coffeeの朝

Thelonious Monk Plays Duke Ellington (1955) RVGの刻印

このアルバムでは、Blue Noteでのデフォルメしたような、かなり味付けの濃い録音ではなく、ビル・エヴァンスのアルバムと同じように、比較的、透明度が良好な、バランスの良い録音。あからさまなイコライズはされていなくて、ピアノも自然に響いている。モン…

macOS Sierra (10.12.4)上でのAudirvana Plus 3のDirect mode動作(その後、クリーンインストール、備忘録)

その後、シャットダウンできない、曲を再生しない、iTunesとAudirvana plusの同期が不安定などなど、音楽を聴く気が失せるほど。 そもそも、使っているMACminiは2010年midの機種でOSX10.6.3 (Snow Leopard)。思えば遠くへ来たものだ。メモリは8GB。それから…

Cecil McBee: Mutima (1974) マクビーを聴け、という自作自演の楽しいアルバム

いつだったかレコード屋で見かけて購入した一枚。何となく米盤が欲しい一枚だけど、安価だったので日本盤で。まあ、いいかな、とも思う。こんなアルバムまで日本盤でフォローされていた時代が、今となっては懐かしい。 「ロフト・ジャズ運動(?)」の後、India…

自転車通勤の朝、国津神の大地に

天候が良いので自転車通勤が気持ちよい。金沢郊外の農村地帯にある集落の路地を走り抜ける。とは云え、田畑は殆ど宅地開発されているのだけど。 集落内にある小さな神社。前から近くを通っていたのだけど、気にしたことがなかった。今朝、ゆっくり見ると八坂…

源流へ

家から見える加越国境の山嶺、もう白いものが随分と少なくなってきた。源流の時候が迫ってきている。水温も上がっただろう、とか、いろいろ考え出すと堪らなく源流へ行きたくなる。Tさんを誘って(お願いして)、源流へ向かった。体力勝負の日帰り釣行。 朝…

和田直: Blues World (1974) 植松孝夫のテナー

TBMは気になるレーベルだったので、レコード屋の店頭で値頃なものを見つけたら、適当に買うような集め方。沢山はないけど、少なくはない、手元にあるのは。そんな買い方の弊はレコード一枚一枚への思いが薄いので、ある枚数限度を超えると、二枚目を買っう羽…

Alexandra Grimal: Andromeda (2011) 菊地雅章の「音」の断片

Bandcampでタマタマ見つけてダウンロードしたアルバム。昨年から聴いている様々なアルバムのなかで、かなりストライクのアルバム、といってもエジプト出身のアレクサンドラ・グリマル女史のサックスではなく、トッド・ニューフィールドのギター、トーマス・…

Peter Evans: Ghosts (2011) 惰性のもとにある意識を振り落とす

このアルバムがbandcampにアップされた。非圧縮の美しい音で楽しむことができる。改めて聴いているが、実に素晴らしいアルバム。伝統的なジャズのビートで聴き手を油断させるが、はっと気がつくと、そのような惰性のもとにある意識を振り落とすような逸脱、…

和田直: Coco's Blues (1972) 「ありそうでない」部分が実に美味しい

下記記事を読んでから欲しかったレコード。そんなに珍しい盤でもないのだけど、値頃なものを待っていた。 上記記事のルネ氏の云う日本のジャズへの感情、それと正反対、ということではなくて、日本人だから感じでしまう距離感、に対する嗜好の違いだと思う。…

台湾に行く前に届いていたレコード

リトアニアのディーラーから届いていた。 阿部薫・豊住芳三郎: Ocerhang party (QBIC): ALMのものと同じタイトルだけど、音源は違う。騒でのライヴだから、カセット・テープ音源。あまりレコードで聴く意味はないかも。音質はそんなに悪くないが。 Evan Park…

今日届いたレコード(日本のジャズ)

随分、レコード屋には行っていない。通販主体。これらは、国内のディーラーから通販で購入したもの。たまたまだけど日本のジャズばかり。しかも1枚除いてTBM。 吉沢元治:Inland Fish (Trio)ジョージ大塚:In concert (TBM)和田直:Coco's Blues (TBM)金井…

Matt Mitchell: Førage (2017) 柔らかな感じで、音の総体が揺らいでいるような

いわゆるフリーミュージックって、音響が楽しい、と気づかせてくれたのはEvan Pakerのソロを生で聴いた体験。そうすると、モンクなんかもその流れの中で、頭の中で再コンパイルされた感覚がある。そんなフリーミュージックの脳内認知にあたって、クラシック…

Andrew Hill: Black Fire (1963) 良質なジャズアルバムとして捉えきれない感覚

このレコードはジャズを聴きはじめて1年くらいで購入。10代のお仕舞い。当時のキング盤。いわいる名盤だったから。その後、RVG刻印のあるリバティ盤、そしてこのNY盤、合計3枚持っている。「ブルーノートの音」に惹かれた時期があって、いや今も決して嫌い…

沖至, 井野信義, 崔善培: Kami Fusen (1996) 豊かに響くベース、豊かに響くトランペット

台湾に行く前にリトアニアのNoBusiness Recordsから届いたレコード。送料を考慮しても、販売店から購入するより安価。楽器の音響的な豊かさを楽しむ、という観点で、レコードが欲しい自分がいる。 20年前のライヴが今になってレコード化されている。トランペ…

明け方の会話

金沢に新幹線が通ってから、金沢の宿泊の予約が難しかったり、また空いていても法外な対価を求められたり、開通前にはおよそ想像ができないことが起きている。つい、このあいだまで4000円くらいで宿泊できたホテルが、20000円を超えたり、凄まじいものだ。市…

大きな川の支流へ

台湾から帰って、早々に沢へ。金沢近郊の小さな川にも少し飽きたような感覚があるので、大きな川の支流へ。水温は少し低く、水に入ると冷たい。それでも、何本か上げることができて、気持ちよかった。堰堤が多すぎたなあ。 下は33cm。

Peter Evans: Beyond Civilized And Primitive (2010) アヴァンギャルドの音を聴く醍醐味

今日届いたレコード。以前聴いたLifebloodと同じく、ピーター・エヴァンスのトランペット・ソロ。 やはり凄まじい。まさにエヴァン・パーカーのトランペット版で、息継ぎなく延々吹き続け、そのなかで幾つかの音が並行に流れていく。そのような極北を指向す…

台北:The oasis tavern もう一人の陳さん

Tua caltureの後、何となく余韻が良かったので、気持ち良い夜風に吹かれながらバーを探す。一軒目に入ったカフェは大入り満員で、注文しても中々出てこない。酒が出ないうちに食べ物を聞きに来たので、キレて出た。あかん。 2軒めのここは、カウンター主体…