K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2012-01-01から1年間の記事一覧

Bill Evans: Alone Again (1975) 盤面に針を下ろしてから

9月に入って、雲が流れる秋空を眺めていることが多い。真っ青な晴天のつまらないこと。だから夏が終わると涼しくなり、そして雲が流れるようになる。冷たい風に乗って、虫の音が聴こえる。そんな夜はいつまでもぼんやりしていたい。 父が鬼籍に入ってから1…

コトバでジャズを聴き、オトでジャズを読む −村上春樹の世界−(ジャズ会#23)

村上春樹・和田誠「Portrait in Jazz」という2冊の本がある。そこに何人ものジャズ奏者と村上春樹が好きな音盤が取り上げられている。そして和田誠がイラストを添えた、なかなか素敵な本。

金沢・夕霧峠(840m):はじめて自転車で行ってみた

金沢の夕霧峠は医王山という山塊のなかにあって、白兀山と奥医王山との境にある峠。その峠を超えると富山の福光。加賀から越中に風が通り抜けるような場所。 昨年はランニングでここに来たのだけど、今回は自転車。 7月は随分と体を使った。150km近く走った…

金沢・泉野出町「のむら」 秋がやってきたから

撮り損ないの写真で失礼。食べるのに忙しかったからね。 音楽のことを主体にって思っているのだけど、何となく季節の変わり目を強く意識したからアップします。まあ、あまり食べ物についての語彙はないので、備忘程度のメモです。 -------------------------…

Thelonious Monk: Solo Monk(1965) 砕け散った音の行方

ボクはモンクのソロが大好きで、1940年代のヴォーグ盤は随分と聴いている。現代音楽に期待すること、未だ知らぬ美しいオトへの希求、のようなことと、案外同じことをモンクには期待している。 ふらついているようで、強いタッチの疎なる音がまばらに響く。で…

Herbie Hancock: Dancin' Groove(1970s) 短いシングル盤バージョンを集めたコンピレーション

1970年代のハービー・ハンコックはMan Childからフュージョン路線(昔はクロスオーバーだったね)と云われる。はじめはジャズを頭で聴くから、そんなハービーのアルバムを触りもしなかった。そのよさを感じたのは随分後で、ニューポート・ジャズ・フェスティ…

Father Tom Vaughn: Motor city soul (1967)ジャケット買い(か?)(その2) 素人芸とプロの間には

7月から2ヶ月で随分とLPレコードを買ってしまった。思い起こすと、四日市でふらっと入ったレコード屋で1980年頃の感触を強く感じたからだと思う。なんかキュンとしたような気持ち、あの酸いような匂い、次第に指紋が磨り減るようなジャケットの上げ下ろし…

Basso Valdambrini: Plus Dino Piana (1960) ジャケット買い(その1)

半月ほどブログを放置してたのだけど、何だか急に復活。音楽(を題材にした)ブログの筈なのに、そんな記事もない。あれまあ。 土曜は御茶ノ水でレコード屋(CDショップなんて云いたくない)巡礼の旅。近所のS氏の影響も少なからずあって、LP熱そしてGroove…

新潟・十日町:越後妻有アートトリエンナーレ2012「大地の芸術祭」 強い光、蒸す大気のなかでの記憶

Art

印度支那に出かけた後、脱力の日々。気力の抜け殻のような状態だったのだけど、金沢・新潟・東京の知己で新潟・十日町に集合。越後妻有アートトリエンナーレ2012・大地の芸術祭という催事に出かけた。何も考えないで計画に乗っかって、お任せ。お世話になっ…

東京・湯島「太陽と星のバー」へ再び

タイ・ヴェトナムへ出かける前に、とても楽しく呑むことができたバーを再訪。 前回はね、写真をのせなかったので、今回は路上に出ている看板をのせておきます。清水坂をあがったあたり。 今回もね、楽しく呑むことができて良かった。偏屈のココロも沸かなか…

金沢に移り住んで3年が過ぎた

8月の後半はガスが抜けた炭酸のような生活。どうも不調だった。気持ちが外に向かなくて(元来内向的)、仕事から戻ると部屋に籠もっていた。 そんな日々を過ごしているうちに、8月の最終日になった。今朝、日経新聞を読んでいて、マラソンンの君原の話が終…

御茶ノ水に再び:聖橋のうえの青い月

印度支那から帰ってから、少し忙しくって、なんだか気が抜けてしまった。ただ酷暑のなか、ゆっくりと走ることで消えかかった何かを保ったような気がする。本も読まないし、音楽も聴かない。憑き物、とは逆に、憑いた物が落ちかかったような感じ。(ブログも…

渡辺香津美:Lonesome cat (1977) あのころを聴くぞ、よしっ

印度支那へ行ったり、親族の初盆だったり、8月に入ってじっくり音楽を聴いていない。久しぶりに自宅の音響装置の前に座って、ふっと思った。「あのころを聴くぞ、よしっ」 そう。1980年前後の音楽が好きなんだよね。最近は、あの頃のLPレコードも随分と買っ…

岡本綺堂:三浦老人昔話(中公文庫) 薫りたつ江戸の奇譚集

出版社の惹句は「死んでもいいから背中に刺青を入れてくれと懇願する若者、置いてけ堀の怪談――岡っ引き半七の友人、三浦老人が語る奇譚の数々」。 ボクは本を読んで惹き込まれるとき、それが懐古的な感情、ノスタルジアにより喚起されることが多いように思え…

ベトナム・フエ:炎天下の空を見上げると

もうベトナムから帰国して暫し時が経つのだけど、バンコクと比べた暑さの記憶が、日本の暑さのなかで随分と薄まっている。それでも、フエの遺跡のなかを何時間か歩いた記憶は強烈で、ときどき、あのときに見た空のことを思い出す。 ベトナムについて大きな印…

ベトナム・ダナン:緩い空気の地方都市の味わい

日本からバンコクへ飛ぶフライトが印度支那半島と交差する場所。それがダナン。およそ1時間弱でスワンナプーンに着く。だからダナンには近しい感覚があって、だからあんなに時間がかかるとは思わなかった。朝8時半にホテルを出て、ッホーチミン経由でダナ…

バンコク・タニア(の外れ):Hock(福) Shark-Fin 5年振りのフカヒレ

バンコクへはじめて行ったのは5年前のこと。技術屋時代のこと。協力会社の製造拠点がアユタヤとバンコクの中間の製造団地にあり、そこで製造不良が頻発したから。その不良コストを下げるために、同僚を数ヶ月派遣。そのために月次で打ち合わせることになっ…

バンコク・スクムヴィット:部屋でMangosteen食べて、SUK11で麺食べて

土曜日はお休み。ゆったり時間を使った。朝、スーパー・マーケットに出かけて、大きな袋に入ったMangosteenを買ってきた。部屋で音楽を聴きながら食べていると、なんだか時間がいくらでもあるような気分になる。 お昼はホテルの近所にある古民家風の食堂SUK1…

バンコクは秋空

この数年、8月にバンコクへやって来る。鬱陶しい雨季も終わった爽やかな季節。夏の熱帯って辛いと思われるのだけど、バンコクの夏は日本よりずっと快適。最高気温30度、夜半過ぎには25度位。避暑と云っても良い。 今回のバンコクはまだ雨季。晴れ間がときど…

バンコク・スクムヴィット:喧噪のsoi 11に再び

月曜日の夕刻は湯島のバーでとてもゆったりした。翌朝は早くから成田に向かって、午前中のフライトでスワンナプーンに向かった。前回はタイ・エアだったので、成田を飛び立つと気分はタイになったのだけど、今回は違う。随分と長いフライトを経て、午後のバ…

御茶ノ水・聖橋:何処と何処を繋いでいるのか

聖橋は二つの聖堂(湯島聖堂とニコライ堂)をつなぐから、だそうだ。昭和初期の美しいモニュメント。

東京・湯島「太陽と星のバー」 きょうのしあわせ

きょうのしあわせ

月の砂漠

なんだか月と睨み合い、のような風情で面白い。

Dave Burrell: Only me (1973) 暑い日々なのだけど

デイヴ・バレルはモンクのような頓狂さはないのだけど、ECMなんかとは違った意味で音と音の間の沈黙を聴かせるような内省的なピアニスト。

Bill Connors: Theme To The Guardian (1974) 夜明け前に目覚めて

今朝の音楽

赫い残照・赫い月の宵

赫い大気のなかで、月が小さく漂っていた。

Pat Metheny: Unity Band (2012) パットの新譜は楽しみなのだけど

ちょっと否定的に書いたけど、基本的にはいいアルバムだと思うのだけど

日野皓正: Hino At Berlin Jazz Festival '71 (1971) 植松孝夫のテナーを聴きたくなったら

30年前にFM放送のセッションで聴いた植松孝夫が忘れられない。

金澤・菊川のあたり:夜半過ぎに旧い道筋をたどると

雲を背景に威風堂々とした大木の影が睥睨していた。ただならぬ大気の流れ、のようなものがあった。

Defunkt: Defunkt(1980) 暑苦しいときに暑苦しいオトを

先日,toshiya氏のブログを見ていたらBill LaswellのMaterialの記事.とても懐かしくなった. ボクには良くわからないのだけど,かつてアヴァンギャルド系の奏者が弾けてファンクとかビートの訴求に走り出した時期があった.ウルマー,近藤等則とかそうだよ…