K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2011-01-01から1年間の記事一覧

仙台・南町通り:Bar Neo 独りで入ることができる店を探すだけで...

ホテルの前の通り、南町通りを歩いていたら、すっと引きを感じる店があって入った。こんな感じで居心地の良さそうな店が見つかったのは久々のこと。

Eric Dolphy: In Europe vol.1 (1961) どこに向かって飛んでいくのか

例外的にドルフィーのアルトはとても好きなのだけど、よく考えるとアルトの限界を心得ていて、折々にフルートとかバス・クラリネットを吹いて、あの底抜けな金管の音をカヴァーしていたのではないか。ドルフィーはアルト吹きとなっているので、このブログで…

五十嵐一生: Tokyo Moon (1996) 秋深まる月なきルナパアクで

この間,金沢某店に客として登場したトランペット奏者「五十嵐一生」氏の旧作Tokyo moon。ボクが大好きなFender Rhodesのオトがこんなに綺麗に録れているアルバムがあるなんて、とトランペットそっちのけでエレピを誉めてしまった

Brad mehldau, Kevin Hays, Patrick Zimmerli :Modern Music (2011):20世紀に背を向ける孤独感

このアルバムはとても美しい。ジャズともクラシックとも言い難い、Contemporary musicとしか表現できない音楽が投げ出されている。

小曽根真 and No Name Horses@金沢 ピアノの素晴らしさとホーンアレンジのミスマッチが気になったけど

結論からいうと、やはりホーン・ブラスの編曲が臭くて堪らなかった。いいアレンジャー入れた方がいいんじゃないかな。昔聴いた上田力の編曲のほうが随分良かったと思った。しかもPAのバランスが悪く、ホーン・ブラスが吹き出すとピアノが聞こえない。なんか…

Nando Lauria : Novo Brasil (1996) 雨の週末に出かけるから

そんな週末なので、少し暖かい音が欲しくなって聴いているのはブラジルのNando Lauria。確か関内のディスク・ユニオンのポップを見て買ったアルバム。ブラジルの音にフュージョンのテイストが入っていて、なかなかよろしい。ト ニーニョやミルトンほど強い個…

Fred Hersch, Norma Winstone: Songs & Lullabies (2003)

Fred Hersch & Norma Winstone: Songs & Lullabies (2003, Sunnyside) 1. Longing 2. Stars 3. A Wish 4. Lost In Another Time 5. Songs And Lullabies 6. Spirits 7. The Eight Deadly Sin 8. Bird In The Rain 9. To Music 10. Song Of Life 11. Invitati…

Pat Metheny: What's It All About

時間の流れを振り返ったときのノスタルジイ、のような彼の音には胸を衝くものがある。

Jim Hall Red Mitchell

このアルバムは1978年のSweet Basil(NYのVillage Vanguardの近所だった)でのライヴ。2人のデュオ。一時、ジョン・シュナイダーのレーベルArtist Houseが気になって集めたもの。

Bjork:Gling-Glo

仕事場に低い音で流すと、なんとも不思議空間になって、少し楽しい気分になったりするのだ。こんなフェイクなジャズも実は好きだ。

Olli Mustonen: Prokofiev/Visions Fugitives(束の間の幻影)

実にいろいろなことがあった。

北からのお客様とエンターティメントJAZZ会@花のアトリエこすもす

写真は北からのお客様の一人・工藤和彦さんのうつわ(金沢:花のアトリエこすもす 10/14-26)

Jim Hall: Dedication and inspiration

このDedication and inspirationはジム・ホールが多重録音でこさえたアルバム。

Peter Serkin:武満徹ピアノ作品集

武満徹のオトはノヴェンバー・ステップを聴いて興味をなくしていたのだけど、最近紹介いただいたピアノ曲が案外良くかった。

Miles Davis & Easy Mo Bee: Doo Bop (1992)

いろいろなスタイルを変遷したマイルスだけど、ボクが案外好きなアルバムは死後発売されたEasy Mo Beeプロデュースの Doo Bop。

清水靖晃: 北京の秋

古い映画を観るような甘い音楽がわざとらしく並べられている。フェイクなムード音楽。

ヴラディーミル&ヴォフカ・アシュケナージ ピアノ・デュオ リサイタル:普段聴かないけど聴いてきた

先日聴いたアシュケナージ親子のピアノ・デュオは良かった。とても良かった。アシュケナージは普段聴かないけど、生で聴いてきた。普段聴かない、といのは嫌いということではなく。聴いても、どうも印象が薄いので意識から外れるような感じ。今日も聴いてみ…

Derek Bailey: Ballads

Improvised musicという分野がある。脱構築と称して,音楽を解体し尽くした廃墟の音楽じゃないのか。

Miles Davis & Bill Laswell: Panthalassa

昨日がマイルスの命日だったのか。知らなかった。気にもしていなかったのだけど。知らずに連日マイルスのことを書いている因縁に驚いてしまった。

Miles Davis: Black Satin

1973年のマイルスのライヴについては、白眉はデイヴ・リーブマンのサックス。マイルスとの闘争的な演奏は素晴らしい。その分、リズムの印象は薄い。 1975年のライヴの方が、聴き手に陶酔感を与えるようなリラックスの瞬間があり、リズム・セクションの完成度…

小曽根真:Road to Chopin

小曽根真を意識してはじめて聴いたのが実に最近。5年位前に大阪ブルーノートでマイク・スターン・バンドのゲストでオルガンを弾いているのを聴いて、達者だなあと思った。ピアノは昨秋の金澤。このアルバムのテーマ、Road to Chopinのとき。

加古隆・TOK:Paradox (1979, Japo)

その頃のNHKのライヴ番組セッション505(だったか)で、この加古隆のグループTOK(Takashi Kako, Kent Carter, Oliver Johnson)が出演し、面白かったので、この「パラドックス」を手にしたのだ。

清水アリカ全集 (2011年、河出書房新社)金澤の本屋、そして知らないキミのこと

8月の終わりに京都を歩いていて久々に大きな書店にふらっと入った。文芸新刊の棚で眼に入った本。巻頭「革命のためのサウンドトラック」。私は小説をあ まり(ほとんど)読まないので、知らなかった「清水アリカ」だけど、乾いた断片的な文章が作る暴力的な…

加古隆:ポエジー(1986) 颱風がやってきた朝

颱風がやってきた朝

Pat Metheny: Offramp (1981) 雨の夜に昔を振り返るなら

このアルバムでしっかり鷲掴みにされたのだけど、多分、濃い陰翳が音の隅々まで流れていて、それでいて透明感は前作よりも増している。Are You Going With Me?の単調な(と聴こえなくもない)フレーズの繰り返しのうえに流れる音が、キモチを遠くへそっと連…

Wayne Shorter: Joy Ryder

ここ数日は、忙しくしている。書き物の仕事があって、連休もあったものじゃない。だから、今日聴いている音楽をちょっとだけ紹介。

Fazil Say & Patricia Kopatchinskaja

このアルバムはイスタンブールで買ってきたもの。トルコといえば、唯一人知っている音楽家はサイだから。といっても、昨年、金沢公演を聴くまで知らなかったので、なんとも底の浅い話なのだけど。

名古屋から大阪:巡業のような日々

札幌から金澤にかえってほっとする間もなく、再び仕事で巡業のような旅に出た。 名古屋の空はまだ夏の色だった。味気ない街路樹がある通りを歩いていたら、蝉の鳴き声が気になった。それでも、風は既に秋の色を帯びていた。 そして今夜は大阪。仕事を終えて…

札幌:鯨もいる秋の空だそうだけど

仕事で国内を移動している。金澤を出て東京で明け方の満月をみたあとに早朝のフライトで千歳に降り立った。北大に用事があったから。札幌の街を歩いていると、寒くも暑くもない丁度良い秋の陽気。大気には湿り気がなくて、それだけでここが日本であることを…

Pat Martino: Live !

Muse時代のアルバムには驚いてしまう。70年代のジャズのフォーマットを使いながら、もうジャズとしか云いようのない音が敷き詰められる。音が息苦し いほどに弾かれ、奔流となり向かってくる。リラックスした空気を一瞬感じさせても、それは形だけのテーマを…