K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

渡辺貞夫:Pastoral (1969) 1970年代の日本ジャズを遡行すると

昨日届いたLPレコード。聴いて驚いた。すごくいい。1969年の吹き込みだけど、ボクが好きな70年代日本ジャズの息吹が濃厚。1970年代の日本ジャズを遡行すると、このあたりに来るのかな、と思った。 1970年代末のカルフォルニアシャワーで広く浸透し、当時、男…

或る日、或る冬の夕暮れ

1月もお仕舞いに近づくと、日が長くなってくる。仕事を終えて、急いで帰ると、薄暮の中に沈みいく景色を眺めることができる。だから、午後3時を過ぎ、日が傾きはじめると何だかそわそわしてくるのだ。東の雲が西方から照射される低い波長の光で淡く茜色に…

Quarteto Em Cy (1966) オトを楽しむこと

オトを楽しむこと、って、ただ聴けばいいのだけど、感覚の底に降りていくためのハシゴのようなものが必要、だと思う。そのハシゴがあれば、音楽を聴く目的(の一つ)である感情の遷移、を体験できる。本来、孤独で楽しめる筈の音楽なのだけど、本を読んだり…

北八ヶ岳・東天狗岳(2,640m)懐かしさで一杯の山域に

テキサスに出かける1週間前、ボクは懐かしさで一杯の山域にいた。稲子湯から登って、黒百合平へあがった。満杯の黒百合ヒュッテで一泊し、翌朝は東天狗岳を目指した。万年初心者のボクでも上がれる冬山、の限界あたりじゃないかな。周囲には同じような、万…

ジョージ川口:スーパー・ドラムス(1979) あの頃のキングレコード

ボクの仕事が忙しいのは1月から2月。かなり厳しい日が続いている。昨夜はソファーに寝転んでデューク・ピアソンを聴いていたら眠ってしまい、風雪が窓を叩く音で明け方眼が醒めた。なんかそんな感じの日々が続いている。暇な時はなんか芯が抜けたような感…

テキサス・オースチン「Madam Mam's」肉食が楽しいテキサスだけど、最後はタイ飯

ボストンとともにテキサス・ダラスには随分行った。10回以上じゃないかな。東海岸とも西海岸とも違う、多分、保守的な土地柄なのだろうけど案外居心地の良い場所。男は短髪、ヒッピー野郎(古い!)なんかはいない。女はロングかセミロング、とても女っぽい…

渡辺香津美: Jazz Impression (2009) 日本のジャズだから

このアルバムもテキサスのホテルで随分と聴いた。とても好きなアルバムで、自宅でも良く聴いている。殆どLPレコードを聴いている中で、CDでは一番だと思う。金沢での井上陽介とのデュオを聴いた時に購入。だからサイン付きCD。ミーハーだなあと思うけど。 日…

Jan Garbarek/Egberto Gismonti/Charlie Haden: Carta de Amor (1980) 大気の緩みのような

あちらこちらのブログにも、その率直な驚きが綴られているが、最近のECMの古い音源の出版には驚いてしまう。未発表も初CD化も。嬉しい反面、アイヒャーが何を急いでいるのか、そんな朧げな不安がある。レスター・ケーニッヒとともにお仕舞になったコンテンポ…

Gil Scott-Heron:Pieces of a Man(1970) テキサスでビール呑みながら

テキサスでビール呑みながら、何回も聴いている一枚がコレ。iTunesに入っている。自宅ではLPレコードなのだけど。 Flying Dutchmanってガトーの面白い盤とかあって、お化け屋敷みたいなレーベルだったのだけど、やはり面白い。最近になって、このギル・スコ…

テキサス・オースチン:20時間の長旅の果て

毎年1月には仕事で米国にやって来る。きっちり現地3泊。会議で一杯。まあダウンタウンならば、少々、食事を楽しむ程度。禁欲的な日程。昨年はカルフォルニアのベイエリアだったのだけど、今年はテキサス・オースチン。ダラスは随分と行ったことがあるけど…

北八ヶ岳・みどり池のあたり:20年近くの刻を隔てて

20年近くの刻を隔ててやってきた。 神奈川に住んでいた時分は身近な山域で、秋から春にかけて、要は厳冬期を中心に北八ヶ岳に出かけた。念のために云っておくと、北八ヶ岳なんて山はなくて、多くの峰からなる八ヶ岳という山塊のうち、夏沢峠から北をそのよう…

MPB 4 & QUARTETO EM CY:Cobra de Vidro(1978) 土が薫るコーラス

相変わらずLPレコードが届いている。いやはや。ブラジルの女声コーラス・グループQUARTETO EM CYは、Yさんに教えてもらってから気になるグループ。Singers unlimittedに近い声質なのだけど、Latinの味付け(それも薄味)がなかなか美味しい。上手く云えない…

川崎燎:Mirror Of My Mind(1979) 気持ちよし、ということ

最近入手した何冊かのレコードガイドはrare grooveという音の定義を与えているのだけど、spiritualとか訳の分からないカテゴリを置いていて、違和感がたっぷりある。だけど「気持ちのよいジャズ的なオト」という括り、とすれば、確かにそんな感じ。ボクにと…

Andre Previn: Live at the Jazz Standard (Decca) ああ忙しい、という時に

プレヴィンは何となく好きで、少しづつレコードやらCDが集まっている。昔のコンテンポラリー盤もとても良いのだけど、最近のフィンクとのデュオもプレヴィンの華麗(というか、田舎くさくゴージャスと云ったほうがもっと合う)なピアノが映えていい。DGから…

A&D GX-Z9100とAudacity: カセット・テープの音を取り込む

昔はカセット・テープに随分とジャズを録音していた。1980年前後、油井正一のAspect in JazzとかNHKのライヴSession79、民放のFMであったGolden Live stage。随分、貴重な録音も多かったように思う。引越を重ねるうちに大半を処分してしまった。だから植松孝…

Donald Fagen: Nightfly(1982) 今日届いたLPレコード

今、LPレコードを随分と買い集めているのだけど、ジャズに限らず1980年頃の洋楽・邦楽(もう死語かな)をもう少しだけ広く。大学生だった頃の音世界を再現しているような感じ。時代の記憶が淡い甘味料になっていて、その甘さを楽しむような感じがいい。 今日…

白山市・セイモアスキー場:冬は楽しい、それだけのことだ

本当に久々のスキーに出かけた。昨年はいろいろな出来事があり、結果的にはほとんどスキーに行けなかった。まあ、その代わりに春先に医王山の周辺にスキーを持って行って、ふらふら歩いていたのだけど。 スキーに関してとても残念なのは瀬女スキー場が休業と…

Pierre-Laurent Aimard: Debussy Preludes Book I,II(2012)この美しさを語るコトバはないのだけど

新春早々、非ジャズアルバムの紹介となるのだけど。実際、ジャズを中心に随分といろいろな音楽を聴いている気がする。毛糸玉の端っこを持って、旋回させているような感じ。次第に回転半径が広がって、聴いているオトもどんどん広がっている。特にLPレコード…

Audirvana plus 1.4:Direct mode正式サポート版リリース

現在、ボクが使っているディジタル音源再生SWはAudirvana plus。操作インターフェースとしてiTunesを用いながら、音の再生はこのSWが務めてくれていて、操作性と音質の両方が優れたシステムとなる。価格は$49であり、以前使っていたAmmaraと比べると格段に安…

Affonsinho: Bele(2006) 年末に届いたCDはミナスの唄い手

新年早々聴いた音はこれ。年末に届いたCDはミナスの唄い手。ネット情報で見て、もう少し土着的な音を勝手に想像して注文したのだけど、AOR風、ボッサ風、都会風の音。やや暖かく、やや甘く、やや優しい感じ。 そんな意味では期待はずれなのだけど、そんな音…