K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

水緩む3月

急激に外気温が上がった。明け方でも10℃弱。暫く関西で仕事をしていたので、気になって仕方がなかった、沢の様子。 昨日は、A大師匠(自称ダイナマイト)、K師匠(自称マグナム)が釣果ばっちり。焦るよね。という訳で、昨夜深夜、金沢に帰ったのに、夜明け…

京の夕景

仕事で京都へ。前職の先輩達と逢う。 流れた時間の長さ、と短さ、を同時に感じていた。 何処に居て、何処に行こうとしているのか、戸惑うばかりであった、が。 夕暮れ時に生きること、を味わい尽くしたような感覚であった。 比叡山 北山 西山 結局、山ばかり…

万博前夜の映画(勝新太郎主演:「兵隊やくざ」と「とむらい師たち」)

amazonが映画や音楽の配信サービスを行っている。amazon prime (配送が何回でも定額)に入っていると、自動的に視聴することができる。音楽は案外数が少なく聴いていない。映画はかなり多い。古い日本映画がかなり多い。勝新太郎が気になって、観ることにした…

Per Oddvar Johansen: Ferme Solus - This Is My Music! (2008) 打楽器が作る音の空間

ノルウェイから金沢に何回来たのだろうか。随分、ナマで聴いたドラム奏者。打音を出し始めた瞬間、音が空間を定義したように感じる、そんな感覚をいつも与えてくれる。様々な音を要所要所に与え、弛緩しかかった空気を常に締め上げる。 そんな彼のアルバムを…

氷点下の源流部へ

休みが待ち遠しい感覚が嬉しい。前夜は 仕事をぎゅうぎゅう遅くまでやって、日付が変わる前に布団にはいった。 渓流に出る前の晩は軽い昂奮。子供みたいだ。 4時に飛び起きて、支度をして出発。クルマの寒暖計は摂氏2度。標高をさほど上げなくても山間部は氷…

冬の尻尾が切れていく時間

深酒、をした。浅い眠りから目覚めると雪が降っていた。 再び、空港へ行く時間に遅れ、行き場を失っているような心許ない夢のなかに落ちた。いつも不安、のなかにある。 再び目覚めると、雪雲と光が交差したような光景が広がっていた。 東から南の空では、雲…

(ECM1071) Tomasz Stanko: Balladyna (1975) 何とも生彩を欠いた

何とも生彩を欠いた、Free Jazz。躍動がある訳でも、音空間が構築される訳でも、ない。 ホランドのベースを核に、点描のように管の音が加えられるが、印象が薄い。 このアルバムはそんなに珍しいものでもない、と思うが、存外にDU店頭で高価だった記憶がある…

Andre Mehmari: As Estacoes Na Cantareira (2015) 光のような音の空間

多作家、だなあと思う。気がつくと、もう新しいアルバムが出ている。少し甘さ、が強めなことが気になるのだけど、やはり聴いてしまう。 MPB、ジャズ、現代音楽のような「細かなジャンル」を包摂してしまうよう力、が魅力。 光のような音の空間、が音響装置の…

Eric Dolphy: In Europe (1961) つい手が出たレコード(無論、再発盤)

一昨日に届いたレコード。ドルフィーの欧州での吹き込み。デンマークのDebut盤の再発盤。オリジナルはオークションで1回、店で1回遭遇しているが、10万円弱。手が出ない。それに、Prestigeから3枚のアルバムで再発している(しかも、うち2枚はヴァン・ゲ…

Edu Lobo: Meia-noite (1995) 今日の仕事場

ここ最近は、比較的Free jazzとかimprovised musicと呼ばれる世界で咲く、密やかに美しい音を探すような日々。音と感情の基層が生起する反応、のようなものを愉しんでみた。その生成物は、音のつくり手が造ったものでもあり、幾ばくは自分に内在する「何か」…

(ECM1070) Keith Jarrett: Arbour Zena (1975) 今になって聴くと

1979年か1980年に購入して1度聴いて、それっきり。まともに対峙していない。キースの「色物」のような扱いで放置していた。当時は、ストリングスも苦手で、さらにジャズの匂いの強いものを求めていったから。最後にはキースのアルバムそのものを聴かなくな…

ゆっくりした連休の顛末

連休最終日の夕暮れは素晴らしく美しく時間が過ぎていった。本当に久しぶりに、遠くの白峰が輝いている。 連休の備忘。県外客のガイドメモ。 初日:小雨の中、渓流へ。初イワナ、2本。夕刻は久々に近所のS野君宅へ。イワナとフキノトウ、戸隠蕎麦。美味かっ…

菊地雅章のソロ

昨日、注文していた菊地雅章のソロのアルバムが届いた。メランコリー・ギル。富樫とのデュオアルバムConcerto、で驚いたのは極く最近。それまではスストとその源流、のようなダンシング・ミストのようなアルバムに眼が向いていたから。それから集めてみたの…

井上有一展@21世紀美術館 漢字という暴力的な表現媒体で更に

Art

釣りの師匠の師匠の勧め、だったので出かけた。昼間から街中に出ることは絶えてなくて(人混みがダメ、なのだ)、先週のオヨヨ書林が久しぶり。これは昼間からの宴席があったからだけど、今回は、友人が来たので案内。そのようなことがないと、なかなか気が…

雨の渓谷で

やっと今季最初のイワナと対面した。25cmと大きくはないが、ビクのなかで暴れる感触が、渓流釣りの季節に入ったことを実感させる。イヨイヨだ。 追記: 釣った魚は近所のS君宅で夕餉に。戸隠蕎麦やふきのとうと合わせ、春を満喫する夜になった。

Victor Modern Jazz Sextet: Matrix (1969) 彼のラストアルバム(発売予定)との不思議な一致

菊地雅章の「幻の初リーダ作」と銘打ち、昨年、LPレコードで再発されたアルバム。だけど、これ初リーダ作かなあ。 ライナーノートをみると沢田駿吾(ギター)がプロデューサ的な役割で、菊地秀行(as),滝谷裕典(b),鈴木孝広(ds)が沢田駿吾のバンドのメンバー。…

海上からのぞむ白山

今日は雨の博多を後にして、金沢へ。 海上からのぞむ白山、の美しさに息をのんだ。

福岡・大名「Borderline records本部」隙間時間その2

2回目の訪問。3年振り。好きなレコード屋。何がいいか、多分、価格と品物の関係が性に合うのだろう。 レコードを3枚持ち帰り。 富樫さんのアルバムでレイシーが気になっている。そして、この時期のキングレコードは素晴らしい。 武満徹には手が出る。 安…

富樫雅彦, Steve Lacy, 高橋悠治: 水牛@Egg Farm (2000) 始原的な身体性そして東洋的なもの

このアルバムは、小松空港までのクルマのなかで何回も聴いていた。 そして富樫雅彦が叩き出す、揺動、のようなものを考えていた。 故事が頭をよぎった。日本の武士が西洋軍学を導入したとき、体の使い方が全く違っていて、西洋式に走ることからはじめた、的…

福岡・天神「Juke records」隙間時間の一瞬に

博多・天神に宿をとっているのだけど、その前がレコード屋。図った訳ではないのだけど、謀られたような感覚。驚いた。 で、そのJuke Recordsに隙間時間を利用して入った。15分くらい。金沢のジャングル・レコードのような感じの店。 好きな感じのレコードは…

久しぶりの博多へ

多忙・多用な日々にくちゃくちゃになっているのだけど、時間に破断線を入れるように飛び立った。 そこで全ての事項をリセットするような感覚になって、気持ち良い。 曇り空、時折、雨のような雪のようなものが降る中、空港へ向かった。灰色。 日本海の上を…

曇り空の日々

ここ数日は曇り空。駅の近くに用事があったので、香林坊まで歩く。路地をつっかえつっかえ歩く感じが好きだ。 時折、忘れ去られたような辻があったり、角を曲がる度に景色が変わっていく。概ね昭和40年代の光景なのだけど、時折、大戦前に迷い込む。 香林坊…

Steve Kuhn: Three Waves

ドタバタとしているので

久しぶりの古書店(オヨヨ書林せせらぎ通り店)、そして高畑棟材「山を行く」のこと

香林坊の宴席を引いて、まだ明るかったので、古本を眺めにでかけた。街中を歩くのは本当に久しぶりなので、古書店も。 眼の衰えで読書欲が低調だったのだけど、少し復活気味。読みたいと思う本が手頃な価格で並んでいるので、大好きな本屋だ。 つい、今回も…

夕方の酔い醒ましの散歩

土曜日だけど、仕事の宴席で午後遅くに香林坊に。比較的短時間なので、遅い昼食兼早い夕食と心得、そこそこ飲み食いし、退散した。 本当に久しぶりに昼の街中を歩く。基本的には、引き籠もり体質なのだ。人酔い、もするし。だから独りで山の中とか、沢の傍に…

Ornette Coleman, The London Symphony Orchestra: Skies Of America (1972) 突然

締め切り仕事の塊から、あと少しで抜け出る。疲れた。昨夜、作成した資料を指定のサイトにアップロードしたら、肩の力が抜けた。それでも、まだ神経が張っている。あと、もう2つ。 そんな仕事場で、ふっとかけたのがコレ。そもそも、キース入り口のジャズで…

渋谷毅:Afternoon (2005)

驚くほど忙しい時間を過ごしてささくれている。そんなときの「クスリ」をふっと思い出した。 近所だったEちゃんに教えてもらった渋谷毅のピアノ。かなり気分がくたびれているので、染みるソロ・ピアノ。 やはり、そんなとき、夕暮れ時にかけていたら、黄昏れ…

Fabiano Araujo, Arild Andersen, Nana Vasconcelos: Rheomusi (2011) そのことを知った日に

そのことを知って、ナナのアルバムを聴いていた一日。密林のようなネット音源のなかで見つけた、そのことを知った日に、ふさわしい音。 ブラジルの鍵盤奏者Fabiano Araújoと打楽器ナナに加え、北欧のアリルド・アンデルセン。とても昔のECMみたいな編成。ナ…

Nana Vasconcelos: Novelli (1974)とAfricadeus (1973) ナナの音

フランスSaravahのアルバム。このアルバムとAfricadeusがカップリングして、CDになっているようで、apple musicにアップされている。 はじめてAfricadeusを聴くが、凄い。アフリカ色の強い、打楽器とvoiceのソロ。 加飾がない、生のナナを聴くような気分だ。…

Nana Vasconcelos : Sinfonia & Batuques (2012) そもそも、この世のヒトではなかった、ナナ

ナナ・ヴァスコンセロスがこの世を去った、という知らせ、がとても非現実的なような気がして、仕方がない。 そもそも、この世と、違う世(あの世、でも、another world、でもよい)との間を繋ぐ糸電話のような、音を出していたから、ではなかろうか。 そもそ…