K’s Jazz Days

K’s Jazz Days

ジャズを中心とした音楽と本の備忘録

Jazz (reeds, fl)

Sam Rivers: Hues

先週の買い物で、(多分、全部聴いていないけど)このアルバムが一番じゃないかなあ。リヴァースのサックス(いや音楽だね)に魅了された。純度が高いジャズだから。BNの4000番台的な音の延長線でありながら、しっかりと1970年代のパルス的ビートの上で音を…

Chris Pitsiokos - CP Unit: Riding Photon Time

これ凄いジャズアルバム、じゃないか

Steve Lehman: The People I Love

珍しく、ほやほやの新譜。心待ちにしていたスティーヴ・リーマン。ピアノにテイバーンを配しているとの事前告知で期待が高まっていた。 上手く書けないのだけど、そのような期待とは関係のない出来。仕事しながら、bandcampからDLして聴いていると、テイバー…

Chico Freeman: The Outside Within

同世代のデヴィド・マレイとともにチコ・フリーマンを実に良く聴いていたと思う。マレイが少しアヴァンギャルド寄り、フリーマンが少し主流派寄り、って感じだったかな。好きなアルバムもそんな感じで、フリーマンはBeyond the rain。

Joseph Jarman: Poem Song

昨年だったかな、渋谷毅のアルバムなどと再発されたアルバム。これが、実に、実に、と何回も繰り返したくなる程良い。 どうも和楽器(ここでは琴)を使ったジャズって際物イメージがあったのだけど、尺八の銀界と同じく、そのような偏見を寄せ付けない素晴ら…

明田川荘之: Aketa Meets Takeda – I Didn't Know About You

何か「アケタ・シリーズ」になっているが、このアルバムは良い。武田和命のアルバムとしては、山下洋輔とのデビューアルバムに次ぐ内容ではないか。バラード一色だったデビューアルバムの良さは、そのバラードの滋味・渋みであり、また不満はバラード一色で…

Ornette Coleman: Sound Museum - Three Women

ジュリ・アレンとオーネットの共演盤があると知って、即刻手配し、今日届いた。そもそもオーネットとピアノの共演盤って、(あるのかも知れないが)聴いたことがないので興味が沸いた。それにジュリ・アレンもいいなと思うことも多いのだけど、何かボクのな…

小田切一巳: 突撃神風特攻隊

小田切一巳: 突撃神風特攻隊 (1976, Aketa's disk==>Octave Lab )1. ストライプスラックス (Striped Slacks) 2. インビテーション (Invitation) 3. イントラピットフォックス (Intrepid Fox) - Take 1 4. イントラピットフォックス (Intrepid Fox) - Take 2 …

The Latin Jazz Quintet, Eric Dolphy: Caribé

だらだらとドルフィーのレコードを集めている。奮発したのは、フォンタナのLast dateのモノラル、オリジナルだけで、あとはRVG刻印があればいいかな、程度。これも、盤の性格上(ラテンジャズのバンドに客演)どうでもよい一枚ではあるが、セカンドプレス(…

松風鉱一: ゲストハウスで昼寝

いや、これは面白いし、素晴らしい。それぞれの奏者の音が粒立ちながら、存在を主張し、音響空間を広げる。ライヴでありがちな、熱狂を纏ったような取り繕いはなく、音を積み上げていく。 管楽器は熱せず冷めず、淡々と音を紡いでいくが、その奇妙な音色が大…

Pharoah Sanders: Juan Les Pin Jazz Festival '68

内容はとても良い。リストン・スミスのピアノとの組み合わせに引っ張られた訳だけど、期待を全く裏切っていない。後年のサンダースにある「外連味」が全くなくて、案外あっさりと綺麗な旋律を吹いているのだけど、息遣いや音の太さはサンダースそのもので、…

Marion Brown: Sweet Earth Flying

インパルス盤というと,1960年代のコルトレーンを筆頭に数多くの名盤をまず思い浮かべる。1970年代に入ってもキース・ジャレットのアメリカン・カルテットなど出しているが、往年の盤質からは劣化し、薄いダンボールジャケットにペラペラのレコード。他のレー…

Wayne Shorter: Emanon

5年ぶりのアルバムが昨年出た。カルテットのメンバーは変わらない。録音も2016年なので、内容もそんなに変わらないだろう。過剰なパッケージも気にくわないなあ。そんなことで、LPレコードセットで2万円を越える本アルバムには手が出なかった。結局、在庫処…

Wayne Shorter: Native Dancer

レコードの買いはじめ、はジャズの聴きはじめ、だった。40年前のことだ。だから雑誌や本を片手に聴き漁ったので、フュージョン(当時はクロスオーヴァーと云った)はRTFやWRから聴いたし、キース・ジャレットからチャーリー・ヘイデン経由でフリー・ジャズを…

峰厚介: Out Of Chaos

これで菊地雅章関連で欲しい音源は揃ったかなあ。1960年代の音源は要らないなあ、と思うし。存外に安価にレコードが入手できたのだけど、聴いてみると音がおかしい。多分、購入後殆ど聴かれていない「休眠中のレコード」だったのだ。そんな訳で、タオルでの…

Harold Land: A New Shade Of Blue(1971) ハロルド・ランドって

最近、再発でレコードが出るようなので、spotifyで聴いてみると面白い。rare groove枠(よう分からん)で再発されるような感じだけど、こんなアルバムに陽が当たるのはいいことだ。再発を買わなくても、メインストリーム盤も普通価格(だから再発より安い)…

山口真文: Leeward (1978) Record Store Dayで釣られてしまった

山口真文 (ts.ss), 土井一郎 (p.el-p), 桜井郁雄 (b), 関根英雄 (ds)

Eric Dolphy: The Uppsala Concert Vol. 1

基本的にはBoot(や、それに近い)モノや、全編収録のcompleteモノはあまり手を出していない。切られたテープ、あるいはトラックはソレナリのものが多く、冗長だ。レゾナンスのアルバムにもソレを感じる。

Steve Grossman, Jean-François Jenny Clark: New Moon

Steve Grossman, Jean-François Jenny Clark: New Moon (1978, Musica Records)A1. Haressah 7:19A2. I Do Not Know Yet 9:16B1. New Moon 3:42B2. King Tut 6:14B3. A. M. 2:00B4. Out Of Nowhere 5:09B5. Body And Soul 2:04Steve Grossman(p, ts, ss), Je…

Sam Rivers, Dave Holland, Barry Altschul: Reunion: Live In New York

Sam Rivers, Dave Holland, Barry Altschul: Reunion: Live In New York(2007, pi recordings)(Disc 1)1. Part 1 8:072. Part 2 9:413. Part 3 15:454. Part 4 8:375. Part 5 9:32(Disc 2)1. Part 1 8:552. Part 2 14:463. Part 3 4:104. Part 4 7:23Sam Riv…

Charles Lloyd: Live... 1966

これまた録音が良く、手慣れたイコライズの賜か。Bootの哀しさは一切なしのアルバム。内容的にもライヴの良さ全開。キース・ジャレットのピアノをはじめ、マクビーもデジョネットも明瞭。それが嬉しい。だから長尺のソロも楽しめる。若きジャレットが、時と…

Sam Rivers: Paragon

デイヴ・ホランドとバリー・アルトシュルの組み合わせは大好き。あまり粘りのない、熱気を感じさせない、でも濃厚なビート空間を作るから、と云ったらいいのか。 コリアのA.R.C.が好きだったのだけど、実は、この二人が要だったのでは、とも思っているし、だ…

Jon Irabagon: Behind The Sky (2014) これ,いいアルバムだなあ

イラバゴンは聴いたことがなくて,変なバンド名(Killingなんて物騒な)とか変なジャケット(名盤パロディ)もあって,変な奏者に違いない思い込みがあった,というか,そうじゃないの? 実は昨年のニューヨーク滞在時にライヴがあって,凄く気になったのだ…

Sonny Rollins: The Bridge (1962) 夜明けにはロリンズの橋を

夜明けにはロリンズの橋を聴いていた。と、いうのは面白いtweetが流れてきたから: 9,980 supporters have signed, only 20 to goRename the Williamsburg Bridge as the Sonny Rollins Williamsburg Bridge - Sign the Petition! https://t.co/H2yFb5jwqp v…

Anthony Braxton: Five Pieces 1975 (1975) ブラックストンの管の音

ブラックストンの膨大な作品は勿論、殆ど聴けていない。だから彼のことは何も知らない。だけど1972年のコリア抜きのサークル=ブラックストン・トリオで聴くことができる音は大好きだ。音を解体しながら、舞う一つ一つの音の切片がビートを形作り、それが怒…

Wayne Shorter: Atlantis (1985)  ウェザー・リポートの後

1980年当時、人気絶頂だったウェザー・リポートをよく聴いていた。しかし、それも8:30あたりまでで、Black Marketあたりが頂点だと思った。ジャコ・パストリアスが嫌いだった、ということではなくて、ウェイン・ショーターの存在感のようなものが、アルバム…

Wayne Shorter: Introducing Wayne Shorter (1959) 薄味のアルバム

ジャズを聴きはじめた40年前、気に入った奏者は何人か居たのだが、その一人がウェイン・ショーター。ミルトン・ナシメントとのNative Dancerにやられた、のだ、 勿論、ミルトンから拓けたMPBへの路が素晴らしいものであった訳だけど、同時にショーターのソプ…

(ECM 2613) David Torn, Tim Berne, Ches Smith: Sun Of Goldfinger (2015, 2018) 冷たい昂奮

先日に続き、トーンのアルバム。 前作であるOnly skyの音世界に、バーン、スミスも溶け込んでいる。いや、溶けてはなくて、様々な方角に鋭い切っ先を向けているような感じ。予定調和的な次元ではないのだけど、上位層で構造化(作曲行為)がしっかりされてい…

Pharoah Sanders: Thembi

ボブ・シールのプロデュースでもヴァン・ゲルダーの録音でもないアルバム。だから70年代の空気を一杯吸い込んだようなインパルス盤。スカっと抜ける音が1970年代の米盤らしく気持ちよい。

Ran Blake, Anthony Braxton: A Memory Of Vienna (1988) このようなデュオが好きな時代が長かったが

このようなデュオが好きな時代が長かった。そうリー・コニッツとペトルチアーニとか、ギル・エヴァンスとスティ−ヴ・レイシー(あるいはリー・コニッツ)のデュオを咄嗟に思い出す。その頃から、随分経つような気がする。最近は、あまり聴いていないように思…